ホーム > 組織から探す > 湖北農業農村振興事務所 > 湖北農業農村振興事務所 農産普及課 > 湖北農業かわらばん 平成17年(2005年) > テクニックを駆使したカメムシ防除対策
近年、斑点米の原因となる斑点米カメムシ類(以下、カメムシ)が慢性的に多い傾向にあり、カメムシ防除対策は米の品質向上に欠かせない技術となっています。ここでは「環境こだわりテクニック・カメムシ防除対策編」をお届けします。
カメムシ
斑点米
古来、「敵を知り、己れを知れば、百戦あやうからず」と言います。まず、カメムシの防除対策に役立つ基礎知識2つをご紹介しましょう。
斑点米は田んぼの外周部でたくさん発生すると言われています。では、なぜ外周部で斑点米が多いのでしょう?
その理由は単純明快です。水田の外側の畦畔にはイネ科雑草があるからです。どうやらカメムシにとっては稲そのものよりイネ科雑草の方が好きなようです。
イネ科雑草のほにつくクモヘリカメムシ
では、この2つの基礎知識を基に環境こだわりテクニックを考えてみましょう。
収穫時に斑点米の発生が多い外周部の籾を別扱いしてみてはどうでしょうか。この方法を「額縁刈り」とでも呼びましょう。実行するには一連の収穫作業に少しの工夫と手間が必要ですが、確実に斑点米の混入量を減らすことが期待できます。
グランドカバープランツ(以下GCP)を畦畔に栽植することによって斑点米が減ることが知られています。これは、GCPによってカメムシが好きなイネ科雑草が畦畔からなくなり、その結果、水田内にもカメムシが侵入しなくなるためです。GCPで完全に畦畔を被覆してしまえば、カメムシへの防除効果が長期間持続されるとともに、畦畔草刈り作業が省略でき、美しい景観維持等の効果も得られます。
畦畔草刈りがカメムシを減らす作用があるのはGCPと同じ理屈です。しかし、畦畔草刈りの効果は長続きしない点に注意が必要です。なぜなら、2,3週間もすればカメムシにとって魅力のあるイネ科雑草が再び生えてくるからです。そこで畦畔草刈りの回数と時期が非常に重要となります。
カメムシが水田の中へ最も多く侵入する時期はイネの出穂期です。この時期に水田へカメムシが多く侵入すると、斑点米混入の被害を受ける恐れが大きくなります。
そこで、イネの出穂3週間前と出穂期に草刈りを行うと、イネの出穂前後3週間の合計6週間はあぜ草が繁茂しない状態が維持され、水田へのカメムシの侵入を防止することができます。
湖北地域では、作付け割合の高い早生品種の出穂期(7月下旬)を考慮して、一斉草刈り強化週間を7月上旬と下旬に設定しています。畦畔草刈りは地域全体で取り組むことが重要です。
畦畔草刈り
農薬だけでカメムシ防除を防除するには最低でも2回の散布が必要と言われています。水稲の環境こだわり農産物の生産基準(7成分以内)をクリアし、かつ斑点米混入の被害を防ぐために、ここで紹介しました「環境こだわりテクニック」を活用されてみてはいかがでしょうか。