ホーム > 県政eしんぶん > 2010年3月16日号 > 特定商取引法に違反した「防犯機器の訪問販売業者」に対する業務停止命令等について

提供日:2010年3月16日
滋賀県は平成22年3月16日付けで、滋賀県を含む複数の府県において、高齢者を中心に防犯機器の訪問販売に関し不適正な取引行為を行っていた事業者に対し、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条第1項の規定に基づき、平成22年3月17日から平成22年6月16日までの3ヶ月間、同事業者の業務の一部を停止するよう命じる業務停止命令を行いましたので、特定商取引法第8条第2項の規定に基づき公表します。
併せて、同事業者の取引行為には、滋賀県消費生活条例(以下「条例」という。)第23条に違反する行為があったので、条例第26条第4項の規定により情報を提供します。
今回の行政処分等は滋賀県が京都府と連携し、同社に対して同時に実施するものです。
1事業者の概要
(1) 名称 株式会社 イーライフ
(2) 代表者代表取締役田中義紀
(3) 所 在 地 大阪府大阪市淀川区東三国五丁目13番9号
(4) 事業 内容 防犯機器の訪問販売
(5) 資本金400万円
(6) 従業員数 11名
(7) 設立 平成20年1月25日
2業務停止命令の内容
(1)業務停止命令の内容
特定商取引法第2条第1項に規定する訪問販売に係る業務のうち、次の業務を停止すること。
(2)業務停止命令の期間
平成22年3月17日から平成22年6月16日までの間(3ヶ月間)
3不適正な取引行為(業務停止命令の原因となる事実)
同事業者は、以下のとおり特定商取引法に違反する行為を行っており、訪問販売に係る取引の公正および購入者の利益が著しく害されるおそれがあると認められました。
(1) 名称・勧誘目的の不明示
(特定商取引法第3条違反) (条例第23条違反(条例第23条第1号、条例施行規則第35条別表(1)該当))
同事業者の販売員が、訪問販売を行うため消費者宅を訪問する際、その勧誘に先立って、その相手方に対して、販売業者の 名称、売買契約の締結について勧誘する目的である旨および当該勧誘にかかる商品の種類を明らかにしていませんでした。
(2) 不実告知
(特定商取引法第6条第1項違反) (条例第23条違反(条例第23条第1号、条例施行規則第35条別表(2)該当))
同事業者の販売員が、防犯機器の販売について勧誘を行う際、消費者に対し、「不審者が侵入すると警備員が駆け付けてくる。」、「何かあったら警備員が駆け付ける。」などと告げていましたが、実際にはそのような設定がなされていない、もしくはそのような事実はありませんでした。
(3) 迷惑勧誘
(特定商取引法第7条第4号違反)(条例第23条違反(条例第23条第1号、条例施行規則第35条別表(9)該当))
同事業者の販売員は、売買契約の締結について勧誘を行う際、「必要ない。」、「要らない。」などと消費者が何度も断っているにもかかわらず、販売員は消費者の話を聞かず、執拗、強引な勧誘により契約を締結させ、消費者に迷惑を覚えさせる仕方で勧誘をしていました。
4今後の対応
業務停止命令に違反したときは、特定商取引法第70条の2および第74条の規定により、法人は3億円以下の罰金に処せられることがあり、違反行為をした者は、2年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられ、またはこれを併科されることがあります。
5勧誘事例
[事例1]
同事業者の販売員は、平成21年春頃、消費者A宅を午後1時頃に2名で訪問し、「今日は。」と言いながら家に入り、「年寄りの一人暮らしは危険だ。」、「不審者が侵入するとサイレンが鳴り驚いて逃げ出す装置がある。」等と言って防犯機器等の話を始めた。
消費者Aは、「防犯ブザーを既に取り付けてもらっている。必要はない。」と言って断った。しかし、販売員は「何か上の方で怖いことがあったらしい、そんで私らこうして来ていますのや、安心してください。」と言った。
消費者Aは「要らない。」と言って断ったが、販売員は帰ろうとせず、しつこく防犯機器等の説明をし、「玄関や裏口に警報機やセンサーを付ける。」と言って半ば強引に話を進めた。消費者Aは販売員が年寄りの一人暮らしだと思って無理矢理話を進めようとしていると考え、「息子に言ってもらうしかない。」と思い、「息子に電話する。」と販売員に言った。すると、販売員は「電話せんといてくれ。」と言い、外部との連絡を絶ち、消費者Aに一方的に話を聞かせた。
販売員は消費者Aの了解を得ないまま家の中を見て回り、パンフレットを出して防犯機器等について説明した。販売員は消費者Aに対し「このセキュリティシステムは、不審者が侵入するとセンサーが感知して警報が鳴り、警備員が駆け付けて来る。これは電話機と一緒で番号が打ってあり、この家専用の高い物だ。取り付けたらよそでは使えない。」と執拗に勧誘したので、消費者Aはやむを得ず契約した。
この日の夜11時過ぎに、いきなりサイレンのような音が鳴り出し、消費者Aはビックリして停止させようとしたが、警報は止まらなかった。しばらくして鳴り止んだものの、販売員は「警備員が駆け付ける。」と言っていたが、結局誰も来なかった。
その後、消費者Aは息子に電話で連絡をし、息子に言われたとおり消費生活センターでアドバイスを受け、クーリング・オフの手続きをした。後日、販売員がやって来た際、消費者Aは「解約させてください。」と言ったところ、販売員は、「仕事は丁寧にして あり、納得してもらって取り付けた。」、「外してもよそでは使えない物だ。」、「値段の話には応じる。」等と言い続けた。
販売員はクーリング・オフ制度の話を全くしてなかった。
[事例2]
同事業者の販売員は、平成21年春頃、消費者B宅を午後1時頃に2名で訪問し、「物騒なのでセキュリティが必要だという声が出ている。一人暮らしの所を順番に回っています。一人住まいの方が多いですね。」といかにも役所の担当者が名簿に従って訪問しているように言った。消費者Bは市役所の職員だと思い家に入れた。販売員は、販売業者名、販売目的や勧誘にかかる商品の種類を明らかにすることを一切していなかった。
販売員は消費者Bに対し防犯機器等の話をした後、「中の方、点検してあげます。」と言って、見取図を書きながら防犯機器等の選定を始めた。販売員は契約もしていないのに、「これは結構高いものです。」と言いながら、持って来たセンサー等を勝手に取り付けだした。
その後、販売員は消費者Bにリモコンを渡し、「何かあったら警備員が飛んできます。」と言った。消費者Bは、販売員が作成した「売買契約書兼納品書」の支払総額を見て一瞬「高い」と思ったが、販売員は「何かあったら警備員が駆け付けてくれる。」とはっきり言っていたので、「そのようなサービスをしてくれるのであれば。」と思い契約書に署名した。
後日、消費者Bは親戚達が家の中を点検したところ、販売員が作成した見取図の位置に防犯機器等は設置されていないことが分かった。また、見取図には「自動通報先○○○○」と販売員の名前が記載されており、通報しても販売員の所へ連絡が行くだけで、警備員が飛んでくるといったことはなく、その証拠に警備会社名や警備の方法、期間、費用等が一言も書かれていないことが分かった。
その後、消費生活センターの支援でクーリング・オフができ、別の社員が防犯機器等を取り外しにやって来た。立ち会った親戚達が社員に対し自動通報先について尋ねると、「大阪の会社に連絡が行き、社員が直接来ます。」と言ったので、「ええ、大阪からですか。2〜3時間かかるのに、違いますよね。」と言うと、社員は「はい。」と言った。
(参考)
※株式会社イーライフに関する消費生活相談状況(照会、情報提供含)
○年度別の苦情・相談件数
滋賀県 平成20年度7件、平成21年度11件(複数回の相談2件)
京都府 平成20年度12件、平成21年度7件
○相談者(契約者)性別・年齢別件数(滋賀県内)<相談者の平均年齢74.4歳>
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40歳代 |
50歳代 |
60歳代 |
70歳代 |
80歳代以上 |
不明 |
合計 |
|
男性 |
0 |
0 |
0 |
2 |
1 |
0 |
3 |
|
女性 |
0 |
0 |
1 |
7 |
5 |
0 |
13 |
|
計 |
0 |
0 |
1 |
9 |
6 |
0 |
16 |
(相談者と契約当事者が別の場合には契約者に分類)
○主な相談の概要(滋賀県内)
|
( )は 契約当事者 |
契約金額 |
商品 |
結果 |
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年齢 ・職業 |
性別 |
|||
|
40代 主婦 (70代) |
女性
(女性) |
65万円
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防犯機器 |
・再契約(54万円) ・クーリング・オフ
|
|
70代 無職
|
女性
|
49万円
|
防犯機器 |
・クーリング・オフ |
|
50代 介護支援専門員 (80代) |
男性
(女性) |
62万円
|
防犯機器 |
・クーリング・オフ |
|
70代 無職 |
女性
|
40万円
|
防犯機器 |
・クーリング・オフ |
|
70代 無職 |
女性
|
85万円 |
防犯機器 |
・クーリング・オフ |
(金額は万円単位に四捨五入している。)
※今回の行政処分について
○本県の業務停止命令としては、本県では4件目。
○本県の行政処分としては、これまでの指示処分を含め、本県では9件目。
○本県が、訪問販売事業者に対し、特定商取引法に基づく行政処分を実施するのは、今回が7件目。
○本県が他府県と連携して特定商取引法に基づく行政処分を同時に実施するのは、今回が4件目。