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更新日:
2012年2月28日

絵付きダム用語解説集

本用語解説集は専門外の方へ理解していただくため平易な表現に努めておりますので、専門的には多少語意がずれることもありますがご容赦下さい。
また用語解説集の作成にあたり、外部リンク財団法人ダム技術センター発行の河川総合開発用語集を参考にさせていただきました。

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分 類 別 五十音
総括 治水計画 ダム型式 貯水池 設計 ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行
基礎処理 放流設備 取水設備 運用管理 水環境 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行

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総括(そうかつ)
多目的ダム(たもくてきだむ)

狭義の多目的ダムダムの用途には、洪水調節(F)、上水道(W)、工業用水(I)、農業用水(A)、発電(P)、流水の正常な機能の維持(N:既得取水の安定化・河川環境の保全)、消雪用水(S)などが考えられますが、これらの中から 2つ以上の目的用途を兼ね備えたダムを一般に多目的ダムといいます。


なお狭い意味で、治水とそれ以外の目的を併せ持つ国土交通省関係ダム(国土交通省・水資源機構・道府県土木関係部局のダム)を多目的ダムと呼ぶ場合もあります。(右図のようなダム)

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利水ダム(りすいだむ)

利水専用ダムダムの用途には、洪水調節(F)、上水道(W)、工業用水(I)、農業用水(A)、発電(P)、流水の正常な機能の維持(N:既得取水の安定化・河川環境の保全)、消雪用水(S)などが考えられますが、これらの中で洪水調節と流水の正常な機能の維持以外の目的用途のダムを一般に利水ダムといいます。

農業用水と発電のための本県の永源寺ダムや犬上(川)ダム、農業用水のための野洲川ダム、蔵王ダムなどは利水ダムです。

 

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治水専用ダム(ちすいせんようだむ)

治水ダム治水目的(洪水調節)のみのダムです。ダムから放流するための設備(または穴)を川床付近に設けた場合は、洪水時以外はほとんど貯水池のないダムとなり、このようなダムは流水(型)ダム、河床部穴あきダム、河道内遊水池などと呼ばれることもあります。

単に穴あきダムといった場合、長年、河川実務技術者の間では常時貯水のあるダムで機械式水門のない放流口(穴)のみのダムを穴あきダム(ゲートレスダム)と慣用的に使われている関係で混乱の生じることもあります。

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流水ダム(河床部穴あきダム)(りゅうすいだむ(かしょうぶあなあきだむ))

流水ダムイメージ。滋賀県での用語ですが、ダムから放流するための設備(または穴)を川床付近に設けた治水専用ダムで、洪水時以外は貯水のほとんどないダムを指します。


完成しているダムとしては益田川ダム(島根県)や1960年代頃に各地で作られた農地防災ダムの中のいくつかで、今後建設予定のダムでは立野ダム(国交省九州地方整備局)や足羽川ダム(国交省近畿地方整備局)、三笠ぽんべつダム(国交省北海道開発局)などがこの方式を採用される可能性があります。所管ダムでは、北川ダムがこの方式を予定しています。
アメリカのオハイオ州のGreat Miami川流域には1920年頃より80年以上にわたって運用されている治水専用ダム(dry dam)群があります。のべ洪水貯留回数は1600回を超えています。(Taylorsville damほか4ダム)これらの情報は「Miami Conservancy District」のHPにて入手できます。

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渇水対策ダム(かっすいたいさくだむ)

渇水ダムは渇水対策にきまっていると思われるかもしれませんが、ここでいう渇水とは通常のダム利水計画を上回る異常渇水を指します。

水使用が高度化している現代では、通常の渇水では多目的ダム利水ダムなどで供給されるものの、それを超える異常渇水が発生した場合、社会全般に与える影響は非常に大きくなります。このようなときでも安全な社会を維持するために必要な最小限の生活用水、都市活動用水などを供給するための容量を有するダムの計画がされることがあります。これを渇水対策ダムといいます。このためにダムに確保する容量を渇水対策容量、略して渇対容量といわれています。この異常渇水対策容量に必要な費用は河川管理者の負担と考えられる場合が多いようです。

今後、温暖化が進行すれば気象変動が大きくなり、豪雨はさらに激しく渇水も頻発するようになっていくといわれており、渇水対策もさらに必要になるかもしれません。

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河川管理施設等構造令(かせんかんりしせつとうこうぞうれい)
 

河川管理施設または河川法第二十六条第一項の許可を受けて設置される工作物のうち、ダム、堤防その他の主要なものの構造について河川管理上必要とされる一般的技術的基準を定めた法令。
ダムについては、主に安全上の観点から、構造の基本やダムの高さ、設計荷重、洪水吐き減勢工、水門(ゲート)および荷重、計測装置、低水放流設備、地滑り防止、漏水防止、樹林帯などについて規定されています。

外部リンク「法令データ提供システム/総務省行政管理局」河川管理施設等構造令

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E.L.(EL.、EL)(いーえる)

ダムなどのパンフレットやHPには、「EL」表示が盛んにでてきます。読み方はイーエルとかエレベーション(ELevation)ですが、日本語表示すると「(海抜)標高」の意味です。
山地地形を立体的に利用するダムでは、たとえばダムのてっぺん(天端:てんば)を表す場合に、EL.450.5mなどと表記しますが、これは地図にある等高線を想像していただき「標高450.5mの高さ位置ですよ」といっていることになります。

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集水面積(しゅうすいめんせき)

 

集水面積イメージダムの集水面積とは、ダム上流で降った雨が最終的にはダムに流れてくると想定される範囲の面積をさし、流域面積(ダムの上流域)ともいいます。記号ではC.A.となりCatch Areaの略です。
なお、流域とはある河川への雨水の供給源となる地形的区域をいいます。
一般に流域面積とは、ある河川の全体をさすなど広範囲な場合に用いることが多いようです。

ダムの直接流域面積と間接流域面積について

直接流域とは、右の写真のように降った雨が自然にダムに集まる地形区域の面積を指し、どんなダムも持っています。
間接流域とは、人工的に築造した水路やトンネル導水などで本来ならダムに流れてこない流域の水をダムに導くようにした場合に、その増加した流域面積分を指します。
当県の余呉湖ダムは間接流域を持っています。

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分水界、流域界(ぶんすいかい、りゅういきかい)
 

となりあう河川などの流域の境界。山地部では通常、山の尾根部ですが、分水界、流域界は物理的には地表水だけでなく地下水脈も含めた水の流動の境界であるため、厳密には地形上の尾根とは一致しないかもしれませんが、治水計画では一般に地形的に設定します。

前記「集水面積」の説明の写真の黄色線部分です。

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淀川水系(よどがわすいけい)
 

淀川水系は、桂川や木津川、宇治川・瀬田川・琵琶湖・琵琶湖に流れ込むすべての川が含まれます。淀川水系とは、大阪湾に流れ込む淀川と、淀川につながる上流域すべての河川湖沼全体を意味します。
流域面積は8240平方キロで、そのうち47%の3848平方キロが琵琶湖流域です。

 

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治水計画(ちすいけいかく)
確率洪水(かくりつこうずい)

××年に1回起こるとかいう想定の洪水のこと。正確には対象流域においてある発生(生起)確率を有する規模の洪水で、この確率はその洪水の規模を超える確率(年超過確率)で表現されます。
例えば、ある規模を越える洪水の発生する確率が50年に一度相当あれば、その洪水は50分の1の確率と呼ばれます。

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対象降雨(たいしょうこうう)

対象降雨例治水計画で必要な規模の洪水を算定するために用いた複数の降雨波形。対象降雨は降雨量の年超過確率、降雨の時間分布および地域分布について雨量観測資料に基づいて選定します。

右図の例で9019とあるのは、1990年の90と台風19号の19をとったものです。県下に被害をもたらせた平成2年の台風19号の雨量をもとに作成されたある流域内の推定の平均雨量となります。

 

 

 

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降雨強度(こううきょうど)

短時間の降雨の強さを表すために単位時間当たりの降雨量で表したもの。一般には 1時間あたりの降雨量(mm/hr)を単位として用いられますが、よく聞く「 1時間雨量」は毎時0分から60分間の降雨強度平均値となります。

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基本高水流量(きほんこうすいりゅうりょう)

この図の例では基本高水流量は青字の数字です。河川の洪水による災害防止または軽減のため、その河川で必要な確率で想定された洪水の最大流量およびその波形でダムなどによる調節がないとした場合のものです。治水ダムなどによる調節後の流量は計画高水流量といいます。

右の例では青字が基本高水流量です。
(「きほんたかみずりゅうりょう」と読むことがあります)

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計画高水流量(けいかくこうすいりゅうりょう)

河川の洪水による災害防止または軽減のため、その河川で必要な確率で想定された洪水の最大流量およびその波形(基本高水流量)を、治水ダムなどにより調節した場合の流量です。なお治水ダムなどの調節施設のない河川の場合は、基本高水流量と計画高水流量は等しくなります。

法令上は「河川整備基本方針に従つて、過去の主要な洪水及びこれらによる災害の発生の状況並びに流域及び災害の発生を防止すべき地域の気象、地形、地質、開発の状況等を総合的に考慮して、河川管理者が定めた高水流量をいう。」とされています。
(「けいかくたかみずりゅうりょう」と読むことがあります)

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超過洪水(ちょうかこうずい)

河川の堤防やダムなどは想定された洪水で計画・整備されますが、その想定を超える洪水をいいます。大きく想定を超えたときは、堤防の場合は水があふれたり堤防が破壊したりし、ダムでは最終的にダムへの流入量とダムからの放流量が同じになります。想定を超える程度が小さければ、堤防は持ちこたえ、ダムでは放流量がダムへの流入量より小さく洪水調節効果が継続することも期待できます。

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調節量(ちょうせつりょう)

調節量とは最大流入量の時の放流量との差が調節量となります。治水関連ダムの調節量は、洪水時にダムに入る水量とダムから出て行く水量の差でダム地点での洪水の低減量を表します。

一般にはダムへの流入が最大となるときの流入量とその時刻の放流量との差で表示されます。

 

 

 

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洪水調節(こうずいちょうせつ)

ダムなどで洪水を貯めて下流の川の水量を減らすこと。ダム放流量を制御しながらダム貯水池に洪水の一部をためることで、ダム下流での洪水被害を軽減することになります。
洪水調節の放流量コントロール方式で分類すると、「自然調節方式」、「一定量放流方式」、「一定率一定量方式」などがあり、河川の状況や地域の水文的特性、貯水池の大きさ、放流設備構成、操作の確実性、維持管理面など総合的に勘案して選定しますが、近年の小規模のダムなどでは多くが自然調節方式を採用します。

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自然調節方式(しぜんちょうせつほうしき)

自然調節のダム流入量と放流量の関係のグラフです。ダム放流量を人が制御していく機械式水門を装備していないダムの洪水調節方式です。流入した洪水の一部はダムに設けられた常用洪水吐き(穴)から放流され、放流量は穴の大きさとダムの水位(水圧)によって自然に(自動的に)変化していきます。ダムによっては機械式水門を備えているものの、洪水調節中には水門を開閉調節せず、一定の開度で固定する定開度調節方式も広義では自然調節方式です。
小さな流域で水の出が早く、人による操作が困難な場合などに用い、一般に貯水容量は機械式水門のあるダムに比べ大きめになりますが、近年の小流域ダムでは標準的な方式です。
所管ダムでは宇曽川ダム姉川ダムなどがこの方式です。

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一定量放流方式(いっていりょうほうりゅうほうしき)

一定量放流方式のダム流入量と放流量の関係のグラフです。一定の流量(ダムごとに決めた洪水量)以上をダムに貯め、その流量以上の放流を行わない方式です。
洪水調節での基本的なピークカット方式で、逆に言うとその流量以下の洪水の場合は、ダム流入量をダムに貯めないでそのまま放流します。下流の川に流せない量だけをダムが部分的に貯水していきます。

所管ダムでは日野川ダム余呉湖ダムがこの方式です。

 

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一定率一定量方式(いっていりついっていりょうほうしき)

一定率一定量方式のダム流入量と放流量の関係のグラフです。ある流量から計画の最大流量まではダムへの流入量に一定の率をかけた量を放流し、最大の流入量に達した後はそのときの放流量で一定量放流する方式です。

下流の川の流下能力が相当低いときに用いる方式で、所管ダムでは、青土ダム石田川ダムがこの方式です。

 

 

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定開度方式(ていかいどほうしき)

定開度方式のダム流入量と放流量の関係のグラフです。機械式水門などを持っているダムで、洪水調節中には水門を一定の位置(開度)にとどめておき、開度変更を行わない方式で、洪水調節中は自然調節方式と同じ状態となります。

 

 

 

 

 

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不定率方式(ふていりつほうしき)

不定率方式のダム流入量と放流量の関係のグラフです。下流での洪水の時間変化のうち、もっとも最大となる時間帯のみをねらって効率的にダムに貯留していく方式ですが、洪水の変化を精度よく予測できなければならないため水の出の早い小さな流域の河川では採用がきわめて困難です。
鍋底カットとかバケットカットとも呼ばれています。

 

 

 

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ダム設計洪水流量(だむせっけいこうずいりゅうりょう)

ダムが計画規模を上回る洪水を受けて満水になってもダム自体が損傷しないようにするダムの放流設備などの構造設計上の想定流量。
ダムの設計においては、洪水調節計画の対象洪水よりも大規模な洪水が発生した際にも、ダムが損傷を受けないように対策を講じ、ダム下流に被害を及ぼさないようにすることが必要となります。この場合の洪水は、ダム地点で工学上発生すると考えられる最大規模の洪水を考えなくてはなりません。この対象となる流量を設計洪水流量と呼びます。(治水計画上は設計洪水流量より小さい計画高水流量を使用します)
なお、設計洪水流量がダムの洪水吐きを流下するものとしたときの貯水池水位を設計最高水位(設計洪水位)と呼びます。
コンクリートダムの設計洪水流量は、

1.ダム直上流地点において超過確率200年につき1回の割合で発生すると予想される洪水流量
2.ダム直上流地点で発生した過去最大流量
3.ダム直上流地点の流域と水象もしくは気象が類似する流域のそれぞれで発生した過去最大洪水の水象もしくは気象の観測資料より、ダム地点に発生すると認められる洪水流量

1,2,3のいずれか最大の流量を用いることとされています。また、フィルダムの場合には、堤体からの越流が堤体の損傷に結びつく可能性が高いことから、コンクリートダムの場合の1.2倍の流量を用います。

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高水(こうすい)

姉川の難波橋の昭和50年台風6号のときの増水写真です。橋桁まで迫っています。







「たかみず」とも読みます。右の写真のように洪水時などの大きな流量をいいます。

 

 

 

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低水(ていすい)

洪水時以外の平常時の流量をいいます。高水の反対語です。

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流量配分図(りゅうりょうはいぶんず)

流量配分図の例です。日野川ダムです。川もしくは川と洪水調節施設を示した略図上で、主要地点での治水計画上の洪水時流量を表したものです。ダムなどの洪水調節施設があるときは各流量は2段書きとなり、ダムなし流量とダムあり流量を比較できるように書かれています。略して「流配」ともいわれています。
右図は、野川ダムの流量配分図ですが、基準点増田橋より下流は流量記載がないのはこのダムの治水計画では増田橋より下流に対してはダムの規模が小さく洪水調節効果を見込むことができないためです。

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右岸・左岸(うがん・さがん)★

右岸左岸川の右岸・左岸とは、川上から川下をみた場合で右手側が右岸で、左手側が左岸となります。
なお国土交通省の「洪水等に関する防災用語改善検討会」にて、この用語はわかりにくいため使用するときは「○○市側」などの提言がなされました。

国土交通省HP「洪水等に関する防災用語改善検討会」:
外部リンクhttp://www.mlit.go.jp/kisha/kisha06/05/050622_2_.html

 

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ダム型式(だむけいしき)
コンクリートダム

コンクリートダムの写真です。コンクリートを堤体材料として、貯水池の水圧荷重を基礎岩盤に伝達することにより荷重に耐える構造物であり、その型式は「重力式」、「アーチ式」、「中空重力式」、「バットレス式」コンクリートダム等に分類されます。


なお一般にコンクリート構造物は寿命がありますが、建物や橋などと違いバットレス式以外の普通のコンクリートダムは主構造に腐食の可能性がある鉄筋を用いていない為、適切な補修により数百年の耐久性があるものと推測されます。

 

 

 

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重力式コンクリートダム(じゅうりょくしきこんくりーとだむ)

重力式コンクリートダムの写真です。重力式ダムの模式図です。貯水池の水圧荷重やその他の荷重に堤体の重さによって対抗し、これをダム基礎の岩盤に伝えるコンクリート製のダム。
このため、必要な堤体重量を確保した堤体断面(三角形)を有する構造物となります。コンクリートダムとしては最も一般的なものです。

著名な奥只見ダム、浦山ダム、宮ヶ瀬ダム、佐久間ダムなどがこのタイプで、所管ダムでは姉川ダムです。

 

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アーチ式コンクリートダム

青蓮寺ダムの写真です。アーチ式ダムの模式図です。上から見た形が弓なりのアーチ型なのでこう呼ばれます。アーチ(arch)の持つ力学的特性によって、水圧の大部分を両岸の岩盤に伝えることにより、重力式コンクリートダムと比べ堤体を薄くすることができ、経済的ですが、ダムの両岸の岩盤に伝わる力が大きくなりますので、両岸に良好な岩盤が必要です。

黒部ダム、温井ダム、奈川渡ダムなどが代表的なアーチダムです。滋賀県で最も近くにあるアーチ式ダムは、京都府宇治市にある天ヶ瀬ダムです。右の写真は水資源機構の青蓮寺ダムです。

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中空重力式コンクリートダム(ちゅうくうじゅうりょくしきこんくりーとだむ)

中空重力ダムの内部空洞の写真です。中空重力式の模式図です。重力式コンクリートダムの一種で、ダム堤体内部に空洞を設け堤体積の節約を図ったダム型式。
基本的には重力式コンクリートダムと同様な構造を持ったダムですが、中空で自重が少ないので、水重、泥重を期待し、上流面にも勾配(1対0.5程度)をつけます
コンクリート単価が高く、なおかつ型枠労務費が安い時代に堤体積の節約による経済性の追求を図ったダム型式ですが、現在では施工ははん雑になりすぎることなどのため、今日我が国では採用されなくなっています。

畑薙第 1ダム、井川ダム、横山ダム、河本ダム、木地山ダムなど昭和30年代から40年代にかけて造られたものが10数例あるのみです。

 

写真は中空重力式ダムの内部空洞で、底部監査廊から上部を眺めたものです。上部に横切っているコンクリート部は歩くことのできる中段監査廊部分です。

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バットレスダム

バットレスダムの模式図です。重力式コンクリートダムの一種で、版構造によって水圧荷重を受け、バットレス(buttress:扶壁)によって基礎岩盤へ荷重を伝達するダム型式で扶壁式ダムとも言われます。
中空重力ダムとともに、コンクリート単価が高く、なおかつ型枠労務費が安い時代に堤体積の節約による経済性の追求を図ったダム型式ですが、現在では構造と施工は複雑になりすぎること等のため、今日我が国では採用されなくなっています。
笹流ダム(北海道)、丸沼ダム(群馬)、恩原ダム(岡山)、真立ダム(富山)、三滝ダム(鳥取)など大正から昭和初期にかけて造られたものが数例あるのみです。

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マルチプルアーチダム

バットレスダムの一種で、しゃ水壁に平らなコンクリートスラブを用いるかわりに複数(multiple)の弓なりのアーチ(arch)形を用いて、鉄筋がなくても大きな荷重負担力を持つようにしたもの。
型枠などの施工上の困難性も増加するため、近年では我が国では採用されていません。

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台形CSGダム(だいけいしーえすじーだむ)

台形CSGダムの模型の写真です。台形CSGダムの断面の模式図です。日本で考案された新しい型式のダムで、断面の形は台形のダムです。CSGとは Cement(セメント) Sand(砂) Gravel(砂利)を示します。ダム本体の体積は増加しますが、材料(母材)採取の効率がよいことやダム設置場所の掘削量が軽減するなど、環境負荷の低減に寄与します。

 

 


所管ダムでは北川ダムが台形CSGダムを予定しています。
写真は北川ダムではありませんが、台形CSGダムの模型です。

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フィルダム

堤体の大部分が土や岩で盛り立て(fill)られているダム(dam)で、その材料により「ロックフィルダム」、「アース(フィル)ダム」などがあります。フィルダムにおいては、基礎地盤に要求される強度は同じ高さのコンクリートダムに比較して小さくてすみます。

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ロックフィルダム

ロックフィルダムの写真です。堤体のうち、荷重に対する堤体の安定性を受け持つ部分が、主として大きな岩石(概ね最大粒径が10cm〜1m程度:rock)によって盛立て(fill)られているダム(dam)をいいます。遮水部分は、土質材料を用いて堤体内部にコア部として配置されたり、アスファルトやコンクリートを用いて堤体の上流側表面に配置されたりします。
ロックフィルダムは「ゾーン型ダム」と「表面遮水型ダム」に大別され、ゾーン型ダムには中央コア型傾斜コア型があります

高瀬ダム、奈良俣ダム、手取川ダム、徳山ダムなどがロックフィルダムです。
所管ダムでは、石田川ダム宇曽川ダム青土ダムなどがこのタイプ(中央コア型)です。

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中央コア型ロックフィルダム(ちゅうおうこあがたろっくふぃるだむ)

中央コア型ロックフィルであるおおづちダムの建設中の写真です。土質材料で造られ貯水池の水を止める役目を果たすコア(core:芯、遮水ゾーン)を、ダムの中央に配置したゾーン型ロックフィルダムをいいます。

通常、コア材の上下流側には、コア部を浸透してくる水を安全に排水するとともに、コア材が水によって流し出されるのを防ぐため、フィルターゾーン(半透水ゾーン)が配置され、更に、その外側に水圧や堤体の安定等を受け持つロックゾーン(透水ゾーン)が配置されるのが一般的です。

右の写真は中央コア型の青土ダムの建設中のものです。

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傾斜コア型ロックフィルダム(けいしゃこあがたろっくふぃるだむ)

土質材料で造られる遮水ゾーンを、ダムの中央部から上流側にかけて傾けて配置したゾーン型ロックフィルダムをいいます。コアの両側にはフィルターゾーン、次いでロックゾーンが配置されます。

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グラベルフィルダム

日野川ダムのグラベルフィルダムである堤体写真です。グラベル(gravel)とは砂利のことで、ロックフィルダムのように比較的大きな岩塊を使わず、川で採取された砂利を用いて盛立て(fill)たダム(dam)です。
所管の堤高25mの日野川ダムが中央コア型グラベルフィルダムです。一般的な分類上はロックフィルダムの仲間となります。

 

 

 

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アースダム

堤体の大部分が土質材料(earth)で盛立て(fill)られているダム(dam)をアースフィルダムといい、略してアースダムといいます。
アースダムは多くが土質基礎の上に造られ、ダム数も最も多いのですが、堤体の大部分が土質材料で強度上の安定性が低いこと、土質材料の施工は天候の影響を受けやすく、過剰な間隙水圧の発生なども予想されることなどから、高いダムには適さず、多くのダムが堤高30m程度までの比較的低いダムとなっています。
古くからあるかんがい用ため池などはこれに該当し、最近でも作られていますので最も数の多いタイプのダムです。一般に土堰堤(どえんてい)ともいわれていますが、ロックフィルダムとともにフィルダムの一つです。堤高の高いものとしては、清願寺ダム、長柄ダム、中里ダムなどがあります。所管ダムでは日野川ダム脇ダム部(堤高19m)に用いています。

 

日野川ダムの脇ダムであるアースダム写真です。

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ゾーン型アースダム

堤体の大部分が土質材料で盛立てられているダムでゾーニングされたものをいいます。
ゾーン型ダムでは、ダム堤体をいくつかのゾーン(zone:区域)に分け、安全に貯水池に水を貯めるために必要な諸機能を分担させます。このため、堤体の外側ほど強度がありかつ透水性の大きい材料が使われます。

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ゾーン型ダム

ゾーン型ダムの断面の模式図です。ダム堤体をいくつかのゾーン(zone:区域)に分け、堤体に必要な安全に貯水池に水を貯めるための諸機能を各々のゾーンに一つまたは複数受け持たせるようにして堤体を構成したダムをいいます。ゾーン型アースダムロックフィルダム等がこのタイプに属します。

 

 

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コア

コアゾーンは真ん中の茶色の部分です。フィルダムの遮水ゾーンをいいます。(core:芯)
一般に土質材料が用いられ、所要の遮水性を有し(通常透水係数で0.00001cm/sec)、浸透破壊に対する抵抗性が大きくかつ施工性の良いものでなければなりません。

右の写真の中央部分、茶色のところがコアです。

 

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リップラップ

おおづちダムのリップラップ工事中の写真です。建設機械と人力で一個ずつ丁寧に組み上げます。ロックフィルダムなどで、堤体表面の保護や景観を考慮し表面に張り詰められた比較的大きなサイズの岩のことです。(riprap:捨石、粗石で固めたもの)
写真は青土ダムでの工事中のものです。

 

 

 

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アスファルトコンクリ−トコア型ロックフィルダム

遮水のためのコア部にアスファルトコンクリートを用いたロックフィルダムをいいます。

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本堤、脇堤(ほんてい、わきてい)

日野川ダムの本堤と脇堤の配置です。ダム建設のとき貯水池の周囲にへこんだ箇所があり、必要な貯水容量を確保するためには、河川以外の箇所も締め切る必要がある場合、その部分に建設したダム(締切り堤)を脇堤または脇ダムといいます。
このようなケースでは、区分のため本来の河川を締め切るダムを本堤または本ダムといいます。
所管の日野川ダムには脇堤があります。

日野川ダムでは、昔、日野川が脇堤部分を流下していたようですが、16世紀頃、現在の脇堤あたりを築堤により締め切り、開削により本堤位置を流れるようにしたようです。

 

 

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貯水池(ちょすいち)
貯水池の容量配分の概要図です。
湛水面積(たんすいめんせき)

ダム貯水池の水面の面積をいいます。治水関連ダムでは、そのダムが洪水時最高水位(サーチャージ水位)の場合の最大湛水面積を示します。

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水位−容量曲線(すいいようりょうきょくせん)

水位−容量曲線図の例です。縦軸に標高を、横軸に貯水容量をとり、貯水池の水位と貯水容量の関係を示したグラフをいいます。通称HVカーブです。

右の図は宇曽川ダムのものです。このダムは容量の大半が洪水調節容量(治水容量)です。

 

 

 

 

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堆砂容量(たいしゃようりょう)

堆砂容量の位置づけです。一般に100年間に流入すると予想される堆砂量に相当する容量としています。
100年たつとダムが埋まるという言い方を聞くことがありますが、正しくありません。正しくは、100年たてばこの堆砂容量だけが満杯になることになりますが、利水容量や洪水調節容量は100年経過後から数百年かけて徐々に減っていきます。
しかし治水を目的に持つダムは比較的大きな洪水用放流設備(穴)があることから、その位置より上に土砂は堆積しにくく、そのようなダムは現実にはダム全体が埋まることはないと考えられます。
ちなみに平成14年より運用開始した姉川ダムでは堆砂容量110万立方メートル利水容量180万立方メートル、洪水調節容量470万立方メートルで総貯水容量はそれらの合計値の760万立方メートルです。

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死水容量(しすいようりょう)

死水容量の位置づけです。堆砂容量最低水位との間に容量がある場合には、この容量を死水容量と呼びます。
発電を目的に含むダムで、水車タービンの特性上、運転のためには一定以上の落差を必要とし、この最小落差を満足させるために設定したダム水位での容量相当となります。

 

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利水容量(りすいようりょう)

利水容量の構成例です。最低水位から平常時最高貯水位(常時満水位)までの容量のことで、利水目的に用いられます。

利水容量の中にはダムの目的に合わせ、機能維持容量都市用水容量発電容量かんがい容量などの組み合わせがでてきます。

 

 

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機能維持容量(きのういじようりょう)/既得取水の安定化・河川環境の保全容量(きとくしゅすいのあんていか・かせんかんきょうのほぜん)★

機能維持容量の位置づけです。利水容量に含まれます。正確には「流水の正常な機能の維持」のための容量で、既得取水の安定化と河川環境の保全のため必要な容量です。記号はNです。

近年のダムの場合、過去から取水していた(=既得取水)農業用水や水道の安定化(たとえば10年に1回発生している渇水には耐えられるように)を図った上で、その河川に最低必要な流れを確保する(正常流量)ためにダムに確保する容量です。

古いダムの中ではダム規模の制約から既得取水の農業用水などの安定化のみとしている場合もあります。この場合は「不特定かんがい容量」ともいいます。

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都市用水容量(としようすいようりょう)

都市用水容量、上水や工業用水の位置づけです。利水容量に含まれます。上水道(記号W)や工業用水(I)のための容量です。

 

 

 

 

 

 

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発電容量(はつでんようりょう)

発電容量の位置づけです。水力発電の出力調整のための容量です。記号はPです。

小規模な水力発電ではダム建設費負担軽減のため発電容量を持たず、他の目的で放流される流水の水力エネルギーを使って発電する従属発電方式のものもあります。この場合、発電出力は発電事業者からすればあなたまかせになります。

 

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かんがい容量(かんがいようりょう)

かんがい容量の位置づけです。農業用水のための容量で、特定の新規の取水などに伴う場合は「特定かんがい」記号Aとなります。

一方、既得の農業用水取水の場合など不特定多数を対象とする場合は「不特定かんがい」扱いとなり、分類上は機能維持容量Nに含まれることになります。

 

 

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洪水調節容量(治水容量)(こうずいちょうせつようりょう(ちすいようりょう))

洪水調節容量の位置づけです。平常時最高貯水位(常時満水位)から洪水時最高水位(サーチャージ水位)までの容量のことで、洪水調節に用いられます。
治水容量ともいいます。記号はFです。

 

 

 

 

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総貯水容量(そうちょすいようりょう)

総貯水容量の定義です。堆砂容量死水容量利水容量洪水調節容量を合わせた容量です。

 

 

 

 

 

 

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有効貯水容量(ゆうこうちょすいようりょう)

有効貯水容量の定義です。総貯水容量から堆砂容量・死水容量を除いた容量です。

 

 

 

 

 

 

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設計(せっけい)
ダムサイト

ダムが設置される場所をいいます。Siteとは敷地、用地といった意味でダムサイトは「堰堤敷地」となります

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最低水位(さいていすいい)

ダムの貯水を利用する利水運用で想定しているもっとも低い位置の標高。これは貯水池からの取水口の設計上の最低位置でこれより下の貯留水は計画上は利用できないものとして、最低水位以下の容量は堆砂容量あるいは死水容量として設定しており、一般的に通常の利水運用では利用することはありません。略称はLWLです。下の図は姉川ダムのイメージ図です。EL.はエレベーション(標高)のことです。
姉川ダムの計画上の貯水池容量配分です。

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洪水時最高水位(サーチャージ水位)(こうずいじさいこうすいい(さーちゃーじすいい))

洪水時に貯留することができる満杯の貯水位で、洪水調節容量利水容量死水容量堆砂容量との組み合わせで決まる貯水池容量に対応する最高の水位です。略称はSWLです

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平常時最高貯水位(常時満水位)(へいじょうじさいこうちょすいい(じょうじまんすいい))

洪水でない時にダムに貯水することができる最高の水位で、利水容量死水容量堆砂容量の組み合わせで決まる貯水池容量に対応する貯水池の水位で渇水と洪水の時期以外はこの標準水位に保たれます。略称はNWL、または常満(じょうまん)です。

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洪水期、非洪水期(こうずいき、ひこうずいき)

その地域で1年のうち通常、洪水の発生しやすい期間が洪水期であり、梅雨から台風襲来時期となります。それ以外は非洪水期となります。ダムの治水計画によっては貯水容量の制約の関係から洪水期には貯水位を低く保つ必要がある場合があります。→下の「洪水貯留準備水位」へ

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洪水貯留準備水位(制限水位)(こうずいちょりゅうじゅんびすいい(せいげんすいい))

洪水貯留準備水位(制限水位)のイメージです。洪水のおこりやすい季節(洪水期)には、平常時最高貯水位(常時満水位)では洪水調節容量に不足のあるダムの場合、平常時最高貯水位より低い水位に保つ計画を持っており、この水位を洪水貯留準備水位(洪水期制限水位)といいます。

所管のダムでは、余呉湖ダム日野川ダム石田川ダムが洪水貯留準備水位を持っています。
→余呉湖ダム:標高132.1メートル(平常時最高貯水位より0.7メートル下)
→日野川ダム:標高205.3メートル(平常時最高貯水位より1.7メートル下)
→石田川ダム:標高295.1メートル(平常時最高貯水位より4.1メートル下)
なお、宇曽川ダム青土ダム姉川ダムは洪水貯留準備水位を必要としないダムで、低い水位に保つために必要な貯水位維持放流設備は装備していません。

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予備放流水位(よびほうりゅうすいい)

予備放流水位と予備放流容量のイメージです。洪水貯留準備水位(制限水位)または平常時最高貯水位(常時満水位)に水位を保持していた場合でも、洪水調節容量に不足のあるダムでは、洪水を受ける前に、一時的に水位を下げる計画を持っており、この目標水位を予備放流水位といいます。この操作(予備放流)により確保できる容量は予備放流容量といいます。

所管のダムでは、余呉湖ダム日野川ダム石田川ダムが目標限度としての予備放流水位を持っています。
→余呉湖ダム:標高132.1メートル(平常時最高貯水位より0.7メートル下:非洪水期)
→日野川ダム:標高204.0メートル(平常時最高貯水位より3.0メートル下)
→石田川ダム:標高287.0メートル(平常時最高貯水位より12.2メートル下)

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設計最高水位(設計洪水位)(せっけいさいこうすいい(せっけいこうずいい))

設計最高水位の説明図ですム設計洪水流量が満水状態のダムを定常流として流下すると仮定した厳しい条件の場合の貯水池での想定される最高水位です。また、設計最高水位(設計洪水位)は、ダムの保安上定義された洪水に関する最大の基本量で、ダム堤体の安定計算に使用されるとともに、ダム堤体の高さや 非常用洪水吐きの構造を検討するためにも使用されます。略称はDWLまたはHWLです。ちなみに満水状態でないときは一時的に想定より大きなダム設計洪水流量となっても設計最高水位を超えない限りはダムの安全上、支障とはなりません。

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堆砂位(たいしゃい)

貯水池流域の地形、地質、気象、水文、その他の流域特性および貯水池特性などにより、貯水池の比堆砂量(ダム上流からダムに入ってくる土砂の量を上流域面積 1平方キロメートルあたり 1年間に何立方メートルかと表したもの)を推定し、これを基にして想定した長期間(例:100年)の堆砂量が仮に水平に堆砂するとして設定した堆砂標高です死水容量のない一般的なダムでは堆砂位=最低水位となります。

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堤高(ていこう)

堤高の説明図です。ダム堤体と基礎岩盤、基礎地盤が接するところから、ダム上部面(業界用語では天端[てんば])までの高さをいいます。
外からながめた見かけのダムの高さに地下に隠れているダム堤体(またはフィルダムのコア部)の深さを足したものともいえます。

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堤頂標高(ていちょうひょうこう)

堤頂とは、ダムなどの最上部をいいます。標高はE.L.とも書かれていることもありますが、海面(通常は東京湾平均海面)からの高さをいいます。地図の山頂に書かれている数字と同じ意味です。

青土ダムの堤頂標高は約305mですが、海面から305mの高さ位置であるということです。ちなみに琵琶湖の基準水面は、標高84.371mとなっています。

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堤頂長(ていちょうちょう)

堤頂長の説明図です。ダム上部での横方向の長さです。ダムを正面からみたときには、その最大の横幅となります。

 

 

 

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堤体積(ていたいせき)

堤体そのものの体積です。コンクリートダムであればダムに使用しているコンクリート量に近い数字です。

日野川ダム

石田川ダム

宇曽川ダム

青土ダム

姉川ダム

日野川ダムの堤体積は全部で約23万立方メートル、石田川ダムは約27万、宇曽川ダムは約98万、おおづちダムは約66万、姉川ダムは約31万立方メートルです。

 

 

 

 

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ダム軸(だむじく)

ダム軸は、河川を横断する方向でのダム位置を示すダムの構造設計上の仮想的な線をいいます。
重力式コンクリートダムにおいては、基本三角形の頂点を連ねた線、アーチ式コンクリートダムおよびフィルダムにおいては、堤頂(堤体の最上部)の中心を連ねた線とします。また、表面遮水壁型フィルダムにあってはダム上部面の上流端を連ねた線とします。

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フィレット

フィレットは重力式コンクリートダムの上流面下部に設けるものです。重力式コンクリートダム堤体断面の基本三角形に対してダム軸より上流側に増厚された直角三角形のコンクリート部分をフィレットと呼びます。
基礎岩盤のせん断強度が堤高に比較して比較的小さい場合は、ダム安定上の条件から定めた断面形状では、岩盤とダムの境界付近のせん断に対する安全性を設計上では満足できないことがあり、その場合に、基本三角形の上流側にコンクリート増厚部(フィレット)を設けて岩盤との接触面を広くし、必要なせん断抵抗力を確保します。

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河床(かしょう)

川の底面、川底をさします。

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基礎処理(きそしょり)
カーテングラウチング

おおづちダムでのカーテングラウチング工事中の写真です。貯水池の水がダムの下の地盤岩盤を通って漏れてくることを防ぎ、併せて堤体にかかる浮力(揚圧力)を減らす為に、ダム基礎や左右岸地山に対して地下に長いカーテン状(curtain)の難透水部分を作るため、液状のセメントをポンプ圧力により地下に注入すること(grouting)をいいます。

写真は青土ダム監査廊でカーテングラウチングのため、ボーリングマシンにて地下岩盤を穿孔(せんこう)中のものです。

 

 

 

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コンソリデーショングラウチング

ダム堤体を作る前の掘削による岩盤のゆるみに対して、コンクリート堤体等の基礎として強固にする(consolidation:地固め)とともに漏水の防止の為、堤体が乗る箇所全体の岩盤へ液状のセメントを注入することです。(grouting)
コンソリデーショングラウト作業中の5台のボーリングマシン

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ブランケットグラウチング

フィルダム遮水壁(しゃすいへき)の基礎岩盤に対して、漏水防止や遮水材料の流出防止を目的とした基礎浸透流の均一化、低速化などを図るため、コア敷きの岩盤全域へ(blanket)液状のセメントを注入することです。(grouting)

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リムグラウチング

堤体の両側の地山の部分に作るカーテングラウチングを特にリムグラウチングと呼んでいます。
ダム完成後に貯水がダムの両袖部を迂回して下流方向に漏れ出すのを防ぎます。

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リムトンネル

リムグラウチングトンネルの入り口です。前記リムグラウチングの作業のため、堤体上面横の山に掘った小型トンネルをリムトンネルと呼んでいます。
幅は 2メートル、高さ 2.5メートル程度の断面積です。
奥行きは一般に数十メートル程度です。

 

 

 

 

 

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放流設備(ほうりゅうせつび)
コンクリートダム堤体の構成をあらわす概要図です。
放流設備(ほうりゅうせつび)

放流(放水)のための設備で、洪水時の流水を放流する洪水吐きと、非洪水時に使用するその他の放流設備に大別されます。
洪水吐きには、洪水調節用放流設備とダム設計洪水流量の放流のための非常用洪水吐きがあります。
また、その他の放流設備には、利水や流水の正常な機能維持のための利水放流設備(低水放流設備)、水位維持を行う計画水位維持用放流設備、ダムの安全管理のため貯水池水位を低下させる貯水位低下用放流設備などの補助放流設備があります。

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オリフィス

この写真の赤丸のところがオリフィスです。幅5メートル高さ3.1メートルの大きさです。一般には、液体を流すための仕切りに設けられた穴(orifice)で、開口部断面に対して通過距離の比較的短いものをいいます。
ダムでは、水門ゲートを人為的に開閉しない自然調節式洪水吐きに多く用いられており、縦横の寸法が数m程度の四角形の開口部です。
このオリフィスに機械式水門(ゲート)が設けられている場合、その名称分類はオリフィスゲートといいますが、このゲート下端部分の設計最大水深が25mを超えるものの場合は高圧分類となりコンジットゲートといいます。

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クレスト

サーチャージクレストは矢印の部分で、治水関係ダムの非常用洪水吐きとなっています。一般的には山頂、頂上の意味ですが(crest)、ダムでは水を流すための越流頂をクレストといい、一般的には非常用洪水吐きは越流頂で構成されており、さらに越流頂に機械式水門(ゲート)が取り付けられているとき、その水門をクレストゲートといいます。

写真(試験湛水時のもの)は水門のないクレストで、その高さを水面が超えれば自然に水が流れ出すことから自由越流頂ともいいます。

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減勢(げんせい)

水流の勢い(速度エネルギー)を減らすことです。

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減勢工(げんせいこう)

ダムから落下する流水のエネルギーを弱めるための施設で、堤体周辺地山の安全確保とダム直下の河道などの保護のために設けられます。

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減勢池(げんせいち)

減勢工の例です。ダム直下に設けられた、水の勢いを減らす為の池。水叩き、導流壁、水位確保のための副ダム等で構成され、跳水式減勢工や自由落下式減勢工で用いられます。

 

 

 

 

 

 

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洪水吐き(こうずいばき)

一般にはダムへ洪水が入ってくるとき、ダムの保安のために設けられた洪水時に使用する放流設備の総称ですが、洪水調節を目的に含むダムでは、洪水調節時に下流河川が流下可能な水量を調節放流するために用いる設備をいいます。
昭和40年代迄のダムでは「余水吐き」ともいわれていました。

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常用洪水吐き(じょうようこうずいばき)

洪水吐きのうち、主として洪水調節に用いるものをいいます。ダム設計洪水流量の放流を目的として設けられる非常用洪水吐きに対する用語で、一般にはオリフィスや高圧放流管の管路式放流設備が用いられます。
洪水調節を目的に含むダムでは、洪水調節時に下流河川が流下可能な水量を調節放流するために用いる設備をいいます。

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非常用洪水吐き(ひじょうようこうずいばき)

おおづちダムの非常用洪水吐きです。矢印がクレスト部です。洪水吐きのうち、ダム設計洪水流量の放流を目的として設けられる放流設備。洪水調節を行うために設置される常用洪水吐きに対する用語で、常用洪水吐きの放流可能量とダム設計洪水流量の差を放流するために設けられ、一般にコンクリートダムでは堤体上部などに洪水をあふれさせる越流式として作られます。
フィルダムでは、堤体とは別にコンクリート製の越流部を設けます。

写真はロックフィルダム青土ダムで、左写真は試験湛水時の満水写真です。矢印が非常用洪水吐きです。右写真は平常時で、これらの写真の水位の差は約8メートルでその水量は410万立方メートルに相当し、すなわち洪水調節のための治水容量となっています。

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導流部(どうりゅうぶ)

流入部を通過した流れをダム下流の減勢工へと導く部分。堤体を利用した堤体流下式や、別途水路を設けたシュート式、転流トンネルを利用したトンネル式等があります。重力式コンクリートダムでは経済的な堤体流下式が用いられていますが、フィルダムでは、別途水路を設ける必要がありシュート式やトンネル式が用いられます。

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副ダム(ふくだむ)

副ダムは洪水時、ダムから流下する水の勢いを押さえるためダム直下に設ける構造物です。跳水の下流水位確保を行うための堰上げ用構造物。跳水式や自由落下式減勢工において、水叩き上に安定した跳水を生じさせるためには、適当な下流水位が必要であるが、自然の状態では水位が低い場合が多く、副ダムにより水位確保を行う場合が多くみられます。
魚道が確保されるダムでは、魚の遡上のため副ダムにスリット(隙間)などを設けることもあります。

 

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水叩き(みずたたき)

減勢工に設けられるコンクリート製の床。跳水区間では高速潜流が存在するとともに、跳水渦の形成により流速や圧力の激しい変動が生じるため、コンクリートにより河床の保護がなされます。

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ゲート

ラジアル型式のオリフィスゲートの写真です。幅は5メートルあります。ダムのゲート(gate)とは、流水を調節するための水門のことで、太いワイヤで吊って開閉するタイプや油圧シリンダーにて開閉する方式があります。小型ゲートではモーターによる直接ギア駆動のものもあります。パイプの途中またはパイプ先端に取り付けた小型のものはバルブと呼びます。

 

右の写真は青土ダムのゲートです。

 

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ゲートレス

洪水吐きに機械式の可動水門(gate:ゲート)のない(less)ダムをいいます。
この場合、洪水調節方法は自然調節方式となります。(用語「自然調節方式」参照)
なお、洪水吐きにゲートがあっても洪水調節時には全く操作しない場合、このダムは「ゲートレス」に分類されます。

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JFG(ジェットフローゲート)

ジェットフローゲートの設置工事中の写真です。ダムなどで小容量の放流に用いる水門の一種。(Jet Flow Gate)
圧力変動によるキャビテーションの影響から水門内部の戸溝を守るため絞りこみのリングを内蔵しており、近年では標準的に採用されるゲートで口径は数10cmから2m程度が多いようです。

 

 

 

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HJV(ホロージェットバルブ)

以前、ダムで小容量の放流に用いられた水門の一種。筒先をふさぐように円錐上のニードル弁体をスライドさせ、中空(hollow)のジェット流(jet)にして放水できるようにしたバルブ(valve)。

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ローラーゲート

最も一般的なタイプであるローラーゲートの写真です。最も一般的な水門。平たい水門本体に取り付けたローラー(roller:ころ、車輪)でなめらかに上げ下げできるようにしたゲートでダムでは常用洪水吐き非常用洪水吐きなど大流量の制御に用います。

 

 

 

 

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ラジアルゲート

ラジアル型式のオリフィスゲート水圧の大きい大流量の制御のための水門。
ゲート表面が円弧状(radial)になっています。
戸溝を必要としないため保守が比較的容易です。テンダーゲートとほぼ同じものです。

 

 

 

 

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水密ゴム(すいみつごむ)

すいみつごむ機械式水門ゲート)の水漏れを抑制するために水門に取り付けられたゴムをいいます。
そのゴムの断面の形によって P型ゴム、 L型ゴム、平ゴム、ケーソン型ゴムなどがあります。

 

 

 

 

 

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取水設備(しゅすいせつび)
取水設備(しゅすいせつび)

おおづちダムの取水設備の写真です。般的には利水のために必要な水量をダム湖から取水するためや、洪水時でない平常時にダムから小流量をダム下流に放流するために、必要な水深位置のダム貯水を取水放流するための施設をいいます。

 

 

 

 

 

 

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表面取水設備(ひょうめんしゅすいせつび)

機能的分類用語で貯水池の表層からの取水を行う取水設備。
ダム下流の農用水には比較的温水が必要なことからダム湖の表面水を放流する操作が行われます。
所管ダムでは余呉湖ダム石田川ダム宇曽川ダム青土ダムなどが表面取水を行っています。

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選択取水設備(せんたくしゅすいせつび)

機能的分類用語で貯水池の表層、中層、底層の任意の層からの取水が可能な取水設備。
貯水池における冷濁水や富栄養化の水質問題に対応するため、低水放流設備の上流端に設置され、例えば、冷水問題に対しては、水面付近の温水を取水し、濁水問題に対しては、清水の層から放流を行うなど、貯水池の密度成層を利用した取水操作が行われます。
所管ダムでは姉川ダムが選択取水を行っています。

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多孔式取水設備(たこうしきしゅすいせつび)

石田川ダムの多孔式取水設備の工事中と完成後の写真です。表面取選択取水設備の設備形式の構造的分類の一つ。

複数の標高に水門(ゲート)付きの取水口を設けたもので、水密がよく維持管理が容易な利点がありますが、取水位置が限定され、取水口の大きさも自ずと限定されるため、取水量が比較的小さい場合に用いられています。

所管ダムでは石田川ダムが使用しています。

 

 

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多段式取水設備(ただんしきしゅすいせつび)

青土取水ゲートの組立中写真です。表面取水選択取水設備の設備形式の構造的分類の一つ。複数のゲートを連ね、全体として呑み口が上下に移動するようにしたもので、そのゲート形状から、直線、半円形、円形(シリンダー)型に分類されます。
取水量が小さい場合を除き、最も一般的に用いられている設備形式です。

所管ダムの青土ダムで円形型を使用しています。(写真は青土ダムでの 3段式シリンダーゲート組立中写真)

 

 

 

 

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スクリーン
 

スクリーン例です。取水設備にゴミや流木なとが吸い込まれるのを防止するために取り付けられた縦格子またはオリのようなもので、金属製や FRP製のものがあります。(screen:ふるい、網戸)


多くのスクリーンは間隔 10センチ程度で作られています。なお 2m角程度以下の小型の洪水放流用洪水吐きにも流木対策として取り付けられることもあります。

 

 

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運用管理(うんようかんり)
貯水位(ちょすいい)
 

貯水位を表示している装置です。水池の水面の高さ方向の位置のことで、ダムの貯水位は一般的に標高(EL.エレベーション・海抜標高)で表現します。
たとえば地図で山間部を見ると、たくさんの等高線が書かれており、そこには所々に標高を示す数値が書かれていますが、これらの数値を使っていると考えてください。水面の位置がどの等高線あたりにあるかというイメージです。
余呉湖では貯水位はEL.132m付近ですが、水深が132mあるわけでなく水面が標高132mの高さにあり、余呉湖の一番深い場所の湖底の標高は119m位ですので、最大水深としては13mとなります。また琵琶湖の貯水位としてはおよそEL.84m付近です。

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試験湛水(しけんたんすい)

姉川ダムでの試験湛水の様子です。満水です。ダムが完成し、貯水してダムに異常がないかをチェックするための試験です。ダムの湛水の前にはその安全性については十分に確認する必要があり、周到な計画をたてる必要があります。
湛水開始とは、実務上、工事中に川の水を迂回させている仮排水路の閉鎖をもって湛水開始としています。一般に洪水時最高水位(サーチャージ水位)まで貯めてから最低水位まで減らし、その間にダム本体、放流設備、貯水池周辺等の安全性を実地に検証します。
平成13年に行った姉川ダム(右写真)では11月20日から2月13日の約3ヶ月ほどかかりました。
試験湛水が終わって安全性が確認された後、通常の運用管理に移行します。

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操作規則・操作規程(そうさきそく・そうさきてい)

ダムの管理を行う場合、ダム建設の所期の目的を達成するために、その操作方法を定めたものでダムごとに作成します。
また洪水調節を目的に含むダムでは操作規則、水道水や農業用水など利水専用ダムでは操作規程といいます。(管理規程という言い方もあります)

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ただし書き操作(ただしがきそうさ)=計画を超える異常洪水時操作=無調節操作=ゼロカット操作=防災操作(異常洪水)

ただし書き操作とは本来は機械式水門のあるダムで、操作規則などで定めた貯留や放流のパターンの適用除外のあらゆる操作全てを意味しますが、この用語の通常の使われ方は、洪水調節の最中にそのダムの計画規模を大きく超える異常な洪水となったとき、ダムが満水になり放流量制御が不能となり「流入量=放流量」となることを遅らせるための非常時の操作を示す場合が多いです。
計画規模を超える洪水でダムが満水になった場合はダムへの流入量がそのままダムからの放流量となり、その間はダムのない状態と同じとなりますが、ダムのない状態より洪水がさらに増大することはありませんし、ただし書き操作により下流の水位上昇時刻を遅らせ避難時間を確保できる場合があります。
ただし書き操作ではダムの貯水位を下げる操作ではなく、ダムの貯水位を最高水位で維持するために行う経過操作であって、たまった水を放流するわけでなく、上昇する貯水位に応じて徐々に放流量を増加させていき、ダムに入ってくる水量とダムからの放流量を等しくしていくために行う経過操作全体をさします。ただし書き操作の開始は治水容量の80%位から行うのが多く、残りの20%の治水容量を大切に使い、満水を遅らせるために行う有効な操作方法です。ダムに貯まった水を放流し貯水位を下げるのは下流が安全になってからとなります。

なお所管ダムでは、このような計画を超える洪水時操作の事例は今までありません。

なお、「ただし書き操作」という言葉では意味が伝わらないため、平成18年に提案された用語例として「無調節操作(ゼロカット操作)」という言い方がありますが、「ただし書き操作」では一気に無調節状態である流入量=放流量にするわけではなく、徐々に放流量を増加させる操作手法であり、その間に流入量が低下してくれば洪水カット効果が得られる場合が多いため、用語としてはさらに改善する必要があり、現在「防災操作(異常洪水)」という用語への見直しが始められています。

計画規模をこえる異常洪水時でもダム放流量はダムへの流入量より大きくはありません。

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洪水量(こうずいりょう)

ある治水ダムで洪水調節を開始するダム流入流量がそのダム固有の洪水量です。
一般的な水門ゲートを備えたダムでは、洪水量以下の水量はそのまま下流へ通過させ、洪水量を超える水量がダムの貯水池に入ってきた時から、各ダム毎に定められた操作に従って洪水の調節を開始します。
なおダムがそのダムの洪水量に達したとしても下流河川が必ず洪水状態であるとは限りません。

洪水時に人為的な水門ゲート操作のない自然調節方式のダムの場合は、構造上、洪水量未満であっても少しずつ洪水の調節を開始し始めています。

洪水調節方法としては、もっともオーソドックスな一定量方式についての絵付き解説はこちら

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放流警報(ほうりゅうけいほう)

 

 

放流警報用看板の一例です。無線遠隔制御式の放流警報局の写真です。ダムからの放流によってダム下流河川内での人身事故などが発生することを防止するため、ダム管理者がサイレンや放送あるいは警報車などで河川敷の中にいる人々に河川の外に出るように促すための警報です。

この放流警報は法令により増水の主要な原因がそのダムの放流変化による場合だけのため、ダムよりかなり下流地点の場合や、比較的近い地点でも支流の増水による場合などダムを原因としない増水時には警報がありませんので注意が必要です。
放送例は念のためPCのボリュームを絞っていただき右をクリックして下さい。→警報放送音サンプル(wma:109KB)

右の写真は、無線遠隔制御式の放流警報局です。警報局にはサイレンとスピーカが取り付けられたサイレンスピーカ局とスピーカのみ取り付けたスピーカ局があります。
左の写真は川沿いに設置している警報看板例です。

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擬似音(ぎじおん)

たとえばこのようなスピーカから擬似音を流します。ダム関係で使われる「擬似音」(「疑似音」ではありません)とは、放流警報を行うときにサイレンの代わりに使われるもので、警報放送用スピーカから流す擬似的な電子サイレン音です。正弦波周波数523.5Hzと526.5Hzの混合音でうなりを伴った電子音です。
どんな音かは念のためPCのボリュームを絞っていただき右をクリックして下さい。→擬似音サンプル(wma:91KB)

サイレンは広範囲に音が届く利点はありますが、動力電源(200V,0.75〜7.5kw程度)が必要なことから停電対策が高コストなこと、3分から7分ほど鳴り続くため騒音としての苦情もあるなどの欠点があります。

擬似音は警報局に用いているバッテリーが利用でき停電時に有効であり、密に配置された警報放送スピーカからの電子音は比較的騒音が軽減されることから、深夜時間帯など状況に応じサイレンの代わりとして放流警報時にはしばしば用いられます。(現在の警報局装置ではサイレンが停電または異常がある場合、自動的に擬似音に切り替わります。)

なお、サイレンと擬似音は装置としての手段は違うものの、放流警報の目的からは同義ですので、擬似音を使う場合でも一般に理解しにくい「擬似音をならしますので・・」といわず「サイレンをならしますので・・」などといわれることが通常です。

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正常流量(せいじょうりゅうりょう)

河川のある地点において舟運、漁業、観光、流水の清潔の保持、塩害防止、河口閉塞防止、河川管理施設の保護(木製施設の保護)、地下水位の維持、景観、動植物の生息生育地状況、人と河川の豊かな触れあい確保などを総合的に考慮して決められた維持流量と、その地点より下流の水利流量(水道、農業用水、発電など)の双方を満足する流量をいい、年間では期間によって変わることもあります。

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維持流量(いじりゅうりょう)

河川のある地点において舟運、漁業、観光、流水の清潔の保持、塩害防止、河口閉塞防止、河川管理施設の保護(木製施設の保護)、地下水位の維持、景観、動植物の生息生育地状況、人と河川の豊かな触れあい確保などを総合的に考慮して決められた流量をいい、年間では期間によって変わることもあります。
河川維持用水という言い方もあります。

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監査廊・通廊(かんさろう・つうろう)

監査廊の階段部分の写真です。ダム堤体内部に設置される階段通路で、管理においては放流設備の操作、堤体や放流設備などの点検、各種の計器による測定、継目等からの漏水の堤体外部への排水、また建設中においてはカーテングラウチング作業、ゲート据付作業、基礎排水孔の設置、電気計器設置、各種電力通信ケーブル配線経路の確保などを目的に設置されます。

多くは幅 2mで高さは 2.5m程度の断面となります。ギャラリーともいいます。

 

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テレメーター

県内雨量局の配置例です。遠方の観測計測データを計測伝送する設備で有線式と無線式があります。(telemeter:遠隔計測器)
治水関係ダムでは雨量観測や河川水位観測に超短波(VHF)や極超短波(UHF)無線式を主に採用しています。

 

右の図は、県の河川、ダム、砂防関連の雨量観測テレメーター局の配置例です。

それらのデータは下記アドレスよりご覧下さい。

http://shiga-bousai.jp/

 

携帯版は下記アドレスです。

http://shiga-bousai.jp/mobile/

 

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多重無線(たじゅうむせん)

多重無線のアンテナ多くのデータをマイクロ波無線で一括伝送する設備。
鉄塔やビルの上におわん型(パラボラ)アンテナを乗せているのが各地にみられます。
ダムでは、豪雨にも強いことから無線電話のほか、ダムのデータやカメラ画像を離れた防災関連機関に送るために使用しますが、すべてのダムで設置されているわけではありません。

 

 

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ダムコン

ダムコンの内部の例です。ダム関係者が使う通称で、現在の定義ではダム管理用制御処理設備のことで、以前ではダム管理用コンピュータ設備もしくはダムコントロール設備といわれていたことがありました。
ダムの水門の監視制御やダム管理情報の監視・算定、各種情報の伝送などを行うダム管理の中枢設備です。

 

 

 

 

 

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CCTV

CCTVのカメラとモニタの例です。監視用テレビカメラ設備のことです。
closed circuit television(閉回路テレビ)の略で、広範囲の人々に画像を送る放送用TVと対比した言葉です。
ITV(工業用テレビジョン)という言い方もあります。

 

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量水板(りょうすいばん)

河川の護岸や橋またはダムに取り付けられた水位を目視で測るための目盛り板です。
昨今はこれらの水位は自動測定器で
計測伝送しますが、今後とも見た目でわかる量水板は各地で用いられていきます。

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網場(あば)

網場(あば)写真ダム湖などで浮かべるように貯水池を横断して張られたゴミや流木を捕捉するための網。
ふつう約 2mごとに浮力をもった樹脂製フロートが配置され、これに渡された高強度のメインロープの下に 2m丈程度の網がぶら下がっています。
その下にはおもりとして太い鎖などが取り付けられています。

 

 

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ダム管理設備(だむかんりせつび)

ダムを運用管理するために必要な設備の総称で、ダム本体や水門設備以外のものを指します。たとえば観測計測設備や監視設備、放流警報設備、通信設備、操作制御設備、管理所建物、貯水池付属施設などがあります。

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機側操作(きそくそうさ)

水門のきそく操作盤の例です。水門機械装置のすぐ近くで水門の開閉操作を(スイッチなどで)行うことで現場操作ともいいます。
ダムの管理所建物の操作室(コントロール室)から水門操作する場合は遠方操作といい、さらにダムから離れた防災機関などから操作する場合は遠隔操作といいます。なお、洪水時操作などの重要な操作を遠隔操作することは誤作動の危険があることから一般的に認められていません。

 

左は機側操作盤のひとつです。

 

 

 

 

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VSAT、V-SAT

V−SATのアンテナと屋内装置の写真です。静止軌道上の通信衛星を中継局として利用し通信するための、コンパクトなアンテナを用いた(Very Small Aperture)衛星対向用地球局通信装置(Terminal)のことです。
衛星利用通信では宇宙局(衛星)と地球の局の間の通信なので地球局といわれています。
周波数が極めて高くアンテナ口径も小さいため、強い豪雨では電波が散乱して短時間不通になることもありますが、一般の地上系無線通信にくらべ通信回線が比較的容易に作れ、地震災害時など大規模災害時では機動的に通信回線を構成することも可能です。

 

 

 

 

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プラムライン

ノーマルプラムラインの写真です。ダム堤体の変位を計測するための装置で、通常型ではダム上部からダム底部付近の監査廊横まで設けた垂直の縦穴におもりをつけたステンレス線(plumb line:測鉛線、下げ振り線)をぶら下げて、その下端の移動量を電気的に計測します。
これによりダム本体の温度変化や水圧荷重に対するダムのごく小さい変位量を測定し安全管理のためのデータを得ます。
現在では、アーチ式コンクリートダムや高さ 50m以上の重力式コンクリートダムには設置されます。

 

 

 

 

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強震計(きょうしんけい)

地震加速度計の分類の一つ。地震計にはその計測範囲別に、微少地震測定用の地震計や強震動測定のための強震計があります。ダムなどの構造物では、一般に 2000ガル程度まで計測できる強震計が利用されます。

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ダム管理用発電(だむかんりようはつでん)
 

管理用水力発電設備の写真です。右側の部分が水車、真ん中が増速ギヤ、左が発電機です。国土交通省では昭和56年にダムエネルギー適正利用化事業制度を設け、ダムの目的に発電を含まないダムでも水力エネルギーを有効活用するとともにダム管理用電力としても自前で供給できるようダム管理事業者みずから水力発電を行うことが可能となりました。
この制度ではダム管理に消費した以外の余った電力は売電することも可能です。

所管の青土ダムでは発電出力最大250KWの小規模なダム管理用発電を設置しています。水車型式はクロスフロー型です。

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ダムカード

国土交通省や水資源機構の管理中ダムで2007年7月より発行が開始された、そのダム固有の情報を紹介したミニパンフレット的なカード。
大きさは63×88ミリの両面PP貼りの紙製でオモテ面はダムの写真とダム型式記号・ダム目的記号などで、ウラ面は所在地・河川名・ダム型式・ゲート種類・堤高・堤頂長・総貯水容量・管理者名・本体着工年完成年・その他ランダム情報とこだわり技術情報が記載されています。
入手するためには基本的にそのダムに行く必要があり、少しずつ発行ダム数は増加しています。二種類以上のカードを配布しているダムもあります。

滋賀県土木交通部所管ダムのダムカードの配布方法(お知らせ)

外部リンク:
外部リンク国土交通省河川局ダムカード配布場所一覧www.mlit.go.jp/river/kankyo/campaign/shunnkan/damcard.pdf

外部リンク国土交通省河川局「ダムカード」についてhttp://www.mlit.go.jp/river/kankyo/campaign/shunnkan/damcard.html

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水環境(みずかんきょう)
冷水(れいすい)

発電を目的に持っているダムのうち、近年では一般的に設置される表面取水選択取水放流設備などを持っていない特定のダムでは、ダム貯水池の底層の水温の低い位置から放流されることがあり魚類や農業などに影響が出ることがあります。
対策としては適切な水温層から取水放流することのできる選択取水または表面取水設備の採用などが考えられます。

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温水(おんすい)

多くのダムでは下流の農業用水やあゆなど温水を好む魚のためにダム貯水池のにごりの少ない表層水を放流することが行われています。しかしダム下流河川で冷水性渓流魚が多い場合には水温の高い時期には問題となることがあります。
対策としては適切な水温層から取水放流することのできる場合は選択取水の採用などが考えられます。

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濁水(だくすい)

洪水のときにダム貯水池に流入してくる河川水は洪水時の下流河川と同様に一般的にはうす茶色に濁っていますが、濁水の原因となる粒子が大きければ、洪水終了後、比較的早い時間で粒子が沈降し、ダム表層水からだんだん澄んでいきます。
しかし、まれにダム上流域から非常に小さい粒子が洪水とともに供給される地域では、短い期間では貯水池が澄んでいかず、そのダムから放流される水も濁りがなかなかおさまらないときに問題となることがあります。
対策として、貯水池内フェンス、清水または洪水バイパス施設や選択取水放流などが考えられます。

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富栄養化(ふえいようか)

ダム上流域の特殊な状況のため、ダムへの流入水の窒素やリン成分が高い場合、貯水内の流動対流状況や水温と日射条件により、植物プランクトンが異常繁殖する場合があります。
対策として、ダム集水区域内の下水道整備や畜産排水処理施設などやダムでの曝気循環設備や、特定の支流の場合はダム流入水浄化施設などが考えられます。
所管ダムでは余呉湖ダムでの深層曝気設備や姉川ダムで散気管による循環設備があります。

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成層(せいそう)

あるダムの深さ方向水温変化のグラフです。温帯域にある日本の多くの自然湖やダムやため池などでは春から秋(成層期)に表面水と湖底付近には水温差が発生します。表面は暖かく底は冷たくなり、この水温差が起こると水の比重の差から水深方向に混ざりにくくなります。
このとき、湖底付近で酸素の消費が大きいと、大気と接する湖面付近からの酸素供給が少なくなるため、やがて湖底付近の酸素量が減っていきます。冬に近づくと湖面が冷やされていき、湖底の水温とほぼ同じになると、水深方向に上と下の水が混ざります。(循環期)

左のグラフで左目盛りの深さ11mあたりは大きく水温が変化していますが、こういう水深箇所は水温躍層(すいおんやくそう)といいます。

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曝気(ばっき)

余呉湖深層ばっき説明図曝気とは、空気(酸素)を水中に送り込んで水に溶け込んでいる酸素濃度を上昇させてやることですが、ダムなどでは湖底付近の水に溶けた酸素濃度を上昇させる必要があるときに行います。
目的としては、無酸素のとき湖底からリンなどが水中に溶け出すことを抑制したり、鉄やマンガンの溶け出しを抑制するためなどです。


所管の余呉湖ダムでは、富栄養化対策として深層曝気設備を運転しています。

 

 

 

 

 

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循環設備(じゅんかんせつび)

姉川ダムの散気管の工事中写真です。湖沼やダム、ため池などで、春から秋の成層期に湖水の水深方向の循環が途絶えた場合、窒素リンなどが豊富に存在する状況では日射や水温の影響で湖面付近で植物プランクトンが光合成活動して急激に増加し、いわゆるアオコ現象となったりすることがあります。

このプランクトン増加を抑制する手段として主として光合成時間を減少させる観点で、プランクトンを水深方向深くまで循環対流させる設備です。

 

左の写真は姉川ダムで循環設備として設置した散気管の工事中写真です。現在はダム湖の水の中となっています。

毎年5月から11月頃まで先端から空気を出し、その気泡によりダム湖の水が循環しています。この方式を浅層曝気ともいいます。

 

 

 

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栄養塩(えいようえん)
 

湖沼やダム貯水池で植物プランクトンなど藻類の増加・成長を助ける物質を総称して栄養塩といいます。
藻類なとが必要とする元素は、基本的に陸上の植物とほぼ同様ですが、湖沼やダム貯水池などの水質に関しては多数の元素のうち、もっとも支配的(制限因子)なものとして窒素やリンのことを指すことが一般的です。

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