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1 市町村からの委譲要望に対する県の考え方について
○大津市(部会長) 前回の部会で市町村と県のそれぞれから委譲することが望ましい事務権限の提案がされた。それぞれ検討されたことと思うので、発表していただきたい。本日の会議は2時間を予定しており、提案された事項について一定の整理をし、全体協議会にもっていきたい。まず、市町村からの委譲要望に対する県の考え方について、県の琵琶湖環境部からご説明を。 ●県琵琶湖環境部次長 まず、能登川町から出された「沿道景観および琵琶湖景観形成地区の指導、地区指定」で、指導要綱が県下統一になっているものを、地域の個性を出した独自の基準、指針で町で指導することが望ましい、地区指定も町でできることが望ましいということだが、委譲の可否は否。現在、景観形成地域・地区については、特に沿道や河川は2つ以上の市町村をまたがる広域な区域を全県的見地から見て指定をさせてもらっている。広域という意味で市町村への委譲はなじまないのではないか。指定地域内の特性に応じた基準や指針の採用については、12年度中には条例改正でそういう方向でやりたいと検討している。なお、現在県が指定している以外のところで区域指定による景観形成が必要と考えられる場合、例えば、彦根市がこういう条例を持っていて、私どもと彦根市が調整をして、県条例に基づいて市行政を援助をするような措置も講じている。条例に基づいてそれぞれの市町でする場合は、そういう考え方で整理できる。 ○大津市(部会長) 「沿道景観および琵琶湖景観形成地区の指導、地区指定」については、琵琶湖環境部から説明をいただいた。このことについてご意見があれば。答えは「否」だが何か。これは全県に指定があるのか。 ●県琵琶湖環境部次長 沿道と河川は全県ではないが、景観形成は全県下。河川については主要河川が何本かある。 ○大津市(部会長) 関係のある市町村と関係のない市町村があるかと思うが、今の次長の見解でよいのか? ○大津市(部会長) 理由は、2つ以上の広域的な市町村にまたがるような形成地区が設定されているので──琵琶湖については周辺全部だし──、そういう意味で県がされることはよいと。ご要望で、地区指定についても地域でできるようにしてほしいということについては、ご説明のように単独のそれぞれの条例で決めていくことも可能だということと、県の条例についても改正も検討するということで、この件については、この部会で了承するということでよいか? ○大津市(部会長) 次のマキノ町から提案いただいた「有害鳥獣駆除における『捕獲オリ』を使った駆除の許可」と高月町から提案のあった「鳥獣捕獲の許可等(シカに係るもの)」について、同じ鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の問題であり、併せて説明を。 ●県琵琶湖環境部次長 可否には否と書いてあるが、まったくダメというものではなく、時期がもう少し待ってほしいということで御了解を願いたい。今、市町村にお願いするように考えているのが、カラス、スズメ、ドバトと銃器によりイノシシ、サルを捕獲することについてである。オリ(による捕獲)なりシカは、実は鳥獣保護の関係は今回の法改正においても、衆議院なり参議院で付帯決議があり、特にクマ、サルなどについては、生息実態等に対する科学的知見が不十分であるということで、十分な調査を実施する必要がある。個体群の保護に重点をおいた保護管理計画が策定されたうえで、オリなどを使用すべきとの考え方が示されている。県では今年度と来年度でサルについて保護管理計画を策定するための調査をしている。そういった調査に基づき、どの程度の個体管理が必要かを、全県的なエリアでの数量的な情報を収集したうえで、サルについての捕獲(権限の委譲)をお願いしたい。シカについては予算的裏づけがあるわけでないが、サルのあとに、13年度、14年度とイノシシの調査をして、その後引き続きクマやシカについて、15年度、16年度と生息調査、保護管理計画を策定するための調査を実施したい。調査を実施し、管理計画がまとまり次第、個々に権限をお願いしたいと考えている。否というよりは、条件が整えばお願いをしたいという考え方。よろしくお願いをしたい。 ○大津市(部会長) 今、マキノ町、高月町からのご提案については、時期尚早というよりは、保護管理計画を策定したのち考えていきたいということ。前回もいろいろ議論したように、市町村では猿害のほか、シカ、イノシシが、いろいろな害を出しているということなので、この辺はどうか。提案のあったマキノ町の助役は? ○マキノ町 実際は、土曜、日曜に集落からの通報があった場合に、県へ(許可を)お願いしたいとしても対応できない。特別なときに市町村で対応させてほしい。決して、オリでサルを根こそぎ(捕獲する)ではなく、そういうときに市町村で(許可を)させてもらえないかとの趣旨。調査の結果、考えてもらえるならばそれでよい。 ○大津市(部会長) 事務手続で何か簡素化されるものはないか? ●県琵琶湖環境部次長 いずれにしても、人間に被害を及ぼしそうになってからオリを設置するとはなかなかならないと思う。予め設置してもらう必要があろうと思う。クマが出てすぐにオリを設置するということはできないと思うし、そういう意味では、動物の動きが予め予見できる場合には、手続を早めに済ましてもらいたい。オリを設置しても必ずつかまるとは限らない。予見的な対応が必要ではないかと思う。サルの場合も同じ。イノシシだとオリで捕獲すると一網打尽という事態が生じる。生活している人には深刻な問題だが、自然保護という観点から考える人からは、種の保存ということがあり、かためて捕獲してしまうというのはどうかとの考え方もある。それも管理計画があっての話なので、ご理解を願いたい。 ○大津市(部会長) 現実にはその通りかもしれないが、実際には事件が起こってからでないと対応できないということもある。 ●県琵琶湖環境部次長 サルの場合とイノシシ、シカなどの場合はちょっと違うと思う。サルは里の近くにいるが、常日頃からイノシシやクマが里にいるかどうかというとどうか? ○マキノ町 夕方になると出てくる。 ●県琵琶湖環境部次長 イノシシはよく出てくる。 ○マキノ町 夕方になるとイノシシは出てくるし、また、クマも出てくる。(そこで)そうした対応が市町村でできたらなと(提案した)。 ●県琵琶湖環境部次長 現時点ではこういうことだが、机の上で(の議論)と言われると、担当ともう少し議論をしてみたい。 ○大津市(部会長) 他の助役はいかがか? 各市町村お困りだと思うが。 ○西浅井町(部会長) マキノ町と同じ悩みがある。サルもそうだが、イノシシもクマも、今まで出てこなかった人里近くに出てきている。通学道路とか学校のまわりにもある。イノシシが出てくると、サルは出てこずに隣の集落に行く。何とかイノシシとかクマのような被害のあるものはすぐに対応できるようにしてほしい。サルは、当然事前にオリの(設置)許可をもらって捕獲しているが、その後の処理が大変。今は発信器をつけて生態調査をやっているが、その辺もどうするのかを管理計画の中に入れてほしい。 ●県琵琶湖環境部次長 個体を調整しなければならないのと、保護しなければならないのとある。クマはどちらかというと保護する種類になる。サルは個体管理をしないといけないと思うが、仰るように、オリでつかまえてどうするのかという話がある。一般的には、山の奥まで連れていって放せというが、果たしてそれでいいのかどうか。 ○西浅井町(部会長) サルは集団で子供を襲うが、イノシシは単独で行動する。イノシシも猟期以外は撃てないので、今は発信器をつけて逃がしている。繰り返しになる。 ○大津市(部会長) 最近は特に保護と両方の絡みがあり難しいとは思うが……。 ○今津町 サルも学習する。集落で(対策を)やっていても、その上を行く。 ○マキノ町 町の行政で住民サービスというと、被害の方がどうしても先行して申し訳ないが、住民から何とかしてくれとの電話がしょっちゅうあって、現場に出ていく状態。 ○大津市(部会長) なかなか名案はないが、当面の県の考え方は、保護管理計画を早急につくりながら、順次権限委譲も考えていきたいということですので、とにかく保護管理計画を急いでおつくりいただくように市町村側としては県にお願いするということで、その上での権限委譲の問題。次長の言うオリを設置して市町村が大量一括捕獲というお話は、もう少し市町村を信頼してもらってもいいのではと思う。我々も保護という立場はわかるので、大量捕獲ということはないと思う。やはり、事件が起こってから対応していては住民からクレームがつくし、そういうことをお考え願いながら県で対応をお願いするということで、当面は否ということで整理させてもらってよいか? ○大津市(部会長) 折角のご提案だが、今後、県へお願いしていくということで整理をする。 2 県からの委譲要望に対する市町村の考え方について ○大津市(部会長) 県から提案のあった項目について、各市町村における検討結果を発表いただきたい。今回の県の提案は5件だが、(1)は浄化槽の設置または変更の届出、届出に係る勧告等、(2)は合併処理浄化槽の設置をすることができない特段の事情の承認、設置の指導・勧告等、(3)、(4)、(5)は鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律に関するもので、先ほどはオリとか捕獲の議論だったが、今回は、事務手続の部分の権限委譲となっている。各市町村から検討結果を発表願う。豊郷町は? ○豊郷町 代理であり、十分に確認できていない。前回も欠席で資料をいただいていたが、県からの考え方で豊郷町としては対応していくので、それぞれの項目については結構。 ○大津市(部会長) 受けても良いということか? ○豊郷町 はい。 ○五個荘町 同様。十分な詰めはできていないが、大まかな線でこのように行きたい。 ○安土町 代理で申し訳ない。豊郷町、五個荘町と同様のかたちで検討していることを報告する。 ○甲賀町 特段、これらについて、県の考え方に異論はない。鳥獣保護については、琵琶湖環境部から話があったが、生息調査に取り組んでもらい、(権限委譲を)進めてもらいたい。 ○中主町 各町の仰るとおり、中主町も県の考え方のとおりで結構。 ○栗東町 同様で結構。 ○長浜市 代理で申し訳ない。(1)の浄化槽の設置は、補助金が出ていたと思うが、特定行政庁を私ども4月から配置するので当面と思うが、今後技術面での専門性を高めるようなご協力を得られればありがたいと思っている。(2)の合併浄化槽も県のご提案の通りだし、(3)(4)(5)については、あまり関係するところがないので、この通りでよい。 ○秦荘町 (副部会長)特に異論はない。先ほどのマキノ町の提案については、一刻も早く保護管理計画を一歩でも前向きに取り組んでいただくということを住民の方に示してもらう姿勢というものをお願いしたい。 ○山東町 浄化槽については、各町と同様。ただ、課題として専門職員が必要。その辺をどうクリアするかを考えなければならない。 ○びわ町 大筋については、県の考え方で結構。 ○西浅井町(部会長) (1)(2)については、山東町の言うように専門的な技術も必要になってくる。県の技術指導をどの様なかたちでしていただけるのか。委譲されたあとの期間に、県もこういうかたちで指導しますよ、というものをお示しいただきたい。財源委譲の問題もあり、その辺りもお示しいただきたい。これそのものについては異論はない。 ○マキノ町 合併浄化槽等の関係では、各町村の現状では、専門的職員の配置ができていない。町村では、どうしても仕事を単独ではなしに兼務しているといった状態の中でスムーズに受け皿ができるかどうかといった懸念はある。県のご指導をいただきながら何とか取り組みを進めたい。鳥獣保護でも言えることだが、県では委譲対象の要件ということで保護と管理が見極められるような担当者を配置をした上でと書いてある。単独で保護の面まで職員が目を光らせて取り組みができるか懸念があるが、権限委譲の中でできないとは言えない。実情はそういうところで、課題を抱えながらではあるが、異論はない。 ○今津町 5項目すべて今津町としては結構。(1)(2)については、担当課から出ているのは、基礎知識、専門知識を県レベルほどは持っていない。ついては研修が必要だろう。町村で予算措置をして連合で研修計画をたてるのか、県が何らかの措置をしていただけるのか。その辺の手当をしないと難しいんじゃないか。権限委譲そのものには決して反対でない。鳥獣については、ものすごい率で集落に被害があり、住民からも何とかしてほしいと強く働きかけがある。全体は県の方針で結構だが、やはり町の現場は目先しか見えていない。広い視野と将来性を考えていただき、早く管理計画や自然との共生の方針なりを出してもらえれば、対応しやすいということを町の中で議論している。 ○大津市(部会長) 最後に大津市の状況を報告するが、皆さんと違い、非常に厳しい意見を言えと言われている。浄化槽の問題は、確かに担当職員が必要。やはり専門的な指導のできる職員は必要。そういう意味では、大津市は一定のクリアができるので、問題なく受けさせていただきたい。合併浄化槽の問題についても、決して受けないというわけではないが、現在、県浄化槽協会の自主的な取り組みが進められている。市町村に権限が委譲された場合に、そういった自主的な取り組みはどういうふうになってくるのか。この辺の見極めも非常に大事になるし、今は県が権限を持っているから、県の浄化槽協会も協力されていると思う。町村に移った場合、協会のメンバーが各町にいるのかいないのか、そういう問題も含めて議論をさせてもらいたい。鳥獣の関係は大津市では件数はさほどないと思うが、現実は捕獲の問題で議論があったように、現場はどうしても住民の目が捕獲に向く。それが、手続の部分ばかり権限が降りてきて、捕獲の部分は権限が降りてこない。そこの部分が、住民から見れば、手続的な部分は市町村に降りてきて、捕獲の許可は県の窓口でとなれば、どうなっているかとの疑惑を持たれる懸念がある。手続なので事務量が増えるというだけの話なので、ご議論のあったように財源の配分の問題や事務量の問題は、分権の流れの中で別の議論にしていかなければならない。そういう意味で、保護管理計画を早急につくっていただき、同時に権限委譲される方がベターではないかという意見。私自身は受けても良いという考え。これでご意見を頂戴したが、琵琶湖環境部次長からは何かないか? ●県琵琶湖環境部次長 第1回目に申し上げたが、浄化槽に限らず周辺で生活環境に影響を与える事案への対応が増えてくるということは十分予測される。そういう意味でも、専門職員の養成、配置については、ぜひ市町村の皆さんによろしくお願いしたい。改めてお願いしたい。大津市の助役が言われたように、市町村に権限が委譲されることにより、浄化槽協会でいろいろと事前審査等をしていただいているものとの関係はどうなるかというお話だが、浄化槽協会について県が一切関係しないというのではない。依然として保守点検業務や業者登録業務は県で対応していくので、その辺の調整はできると考えている。捕獲の権限の話は、保護管理計画をできるだけ早期につくり、できたものからでも捕獲の権限を委譲していきたいと考えている。今年度から環境庁の補助制度ができ、まずサルからということで取り組みを始めた経過もあるのでご理解を賜りたい。 ○大津市(部会長) 各市町村からご意見をいただいたが、付け加えてご意見はないか? また、県の考え方もお示しいただいたが、いかがか? なければ、大勢のご意見が、県の提案どおりということで、ただ受け皿の問題があるので、今後、県の指導を受けながらと。権限の委譲については、市町村として一定受けるということで整理をしてよろしいか? ○大津市(部会長) ただ、受けるに際しても、浄化槽とか合併浄化槽の問題、生活排水の問題については、受け皿の問題があるので、早急に体制をたてていくということが非常に大事なことだと思う。各市町村も努力しながら、県においても指導等をぜひともお願いしたいというように整理したい。鳥獣捕獲に関する問題については、手続の関係なので、市町村として受けても良いということだが、先ほどの問題のように、保護管理計画を早急に策定し、併せて権限の委譲を考えていただくことをお願いして、この項目を整理したいが、それでよいか? 3 その他 ○大津市(部会長) 以上で、前回ご提案いただいた項目について、一定の方向で整理することができた。それでは、事務局より。◎事務局3月に第2回協議会の開催を予定しており、各部会から中間報告をするということを考えている。2月中旬にもう一度部会の開催を予定しているが、本日の取りまとめでほぼ方向をお出しいただいた。個々の項目は先ほどの通りだが、その前提として、県と市町村がどういう役割分担をしながら事務配分を考えていくのかということを加えながら取りまとめをしていく必要がある。この部会の提案項目にとどまらないご意見の交換をしていただければありがたい。 ○大津市(部会長) 事務局の提案のように、協議会ができて、いきなり部会の審議に入ったので、地方分権や権限委譲の問題について、各町でお考えのことがあると思う。西浅井町からもあったように、財源の問題、体制の問題などについて、ご意見があれば発表願いたい。 ○今津町 具体的な細かいことや県がどうお考えなのか、あるいは庁内の調整もしていないが、一般的に言われるように財源の問題、先ほど言った専門性の問題について、県位の大きな組織であれば、専門性といっても(職員が)数が多いのでうまくコントロールが利くんじゃないか。今津町の場合は、人口が13,000〜14,000人なので、職員は限られるし、現に部分的には専門職があるが、動けない。ずっと20年、30年固定する。すると、駆け出しの10年くらいならよいが、組織体としての人事構成は、各町村は弱小町村で、どう乗り越えていくかという問題がある。財源については、上から下まで何がどうなっているのか情報がわからない。考えようがない。そっちの方が気になる。 ○大津市(部会長) あわせて、この生活・環境部会にかかっていない福祉・教育とか地域づくり部会で諮っている案件についてもあればお願いしたい。 ○マキノ町 地方分権で、各市町村が権限を今まで以上に持たせてもらえる。実際、町村で今日まで行政を預かって見ていると、どうしても難しいことに直面するとどうしても県に聞いて、指導を仰いできた。そうした中で行政をやってきた経緯がある。今後は、町村独自の判断でと言われると戸惑うし、良い意味では、各町村がそれぞれ勉強して独自に構想を練るべきだと思う。引き続き県のアドバイスを受けつつやっていきたい。 ○西浅井町(部会長) 全般の委譲項目は流れの中でやむを得ないと思う。例えば合併浄化槽でも、今の体制でやっていかないといけないと思うが、今は県の事務で指導を受けている状態。これが市町村がやっていくとなった場合、県との役割の明確化、対等協力とあるが、県の体制として、どう関わりをしていただけるかと言うところが見えてこない。町村が責任ですべてやっていったときに、最終的な責任問題で──どこに最終的な責任が出てくるかと言えば係争のときだが──、県の体制として、県ではそれぞれの部署で窓口を設けておいてもらえるのか、総合的な窓口を設けてこられるのか、そういう部分がわからない中で不安感がある。こうします、安心してくださいと言ってほしい。 ○びわ町 ここ2年ほど執行体制が固まっていない中で、事務事業を遂行している。いろいろと聞いていると、やはり行政改革の中で、すべて合理化、スリム化して行こうという流れの中で、末端の市町村に委譲されてくると、非常に行革で定員管理されているので、小さい自治体ほど(影響が)大きい。定員管理、財政面で配慮いただきたい。 ○山東町 行革に伴っての受け皿というのを、必ずしも我々が明確に意識していない。やはりそこまでの見通しが不十分である。それから、各自治体においても、過去の歴史、地域性、実績で異なってきているので、全体の整合性──これは画一性というのではなくて──住民サービスとのマッチをどうしていくのか。それに関して、地方分権と我々の行政のしくみの点検も必要になってくる。双方が忌憚のない話ができる場づくりも場合によっては必要ではないか。県と市町村との連携窓口の形づくりをどうしていくのか、そういうところも今後詰めていかなければならないのではないかとの印象を持っている。できれば、議論を積み重ねて、お互いがスムーズに行くように努力していかなければならない。 ○秦荘町 (副部会長)先ほどからの話のように、専門性とか、体制をどうするのかとか、財源はどうなるのかという話が自ずと出るのは当然。小さな町村ほどヒシヒシと感じる。では、この先、困ったな、困ったなで、こういった大きな問題を抱えた中で仕事ができるのか。ドンドン仕事が遅れてくる。しかしながら、行政の専門性とか体制とか財源とかが整っていない。どうするのか。ということについての議論を積み重ねないと──答えは別として──なかなか現実に前に進んでいかない。県ともどもにもっと深く話し合いの場をつくっていきたい。 ○長浜市 いよいよ4月1日から分権一括法が施行され、また、介護保険の関係もあり非常に厳しい状況にある。常に後送りになるよう感じがする。機関委任事務がすべて自治体の事務へという中で、やはり財源がどうなるのかの姿が見えてこないという不安がある。先般、委譲に関して県の説明で出ていたのは、事務量を過去3年間で平均して交付金を算定していきたい、定員計画の中でも、人材育成、マニュアル等も作成していきたいとの話があった。日々行政システムの中で、非常にパイの少ない中で対応しろというのであれば対応するので、その辺について県もどうかいろいろとご指導をいただきたい。長浜市も4月から特定行政庁をやろうと思うが、体制を7人にしないといけない。人件費だけでもかなりになるし、手数料も1000万円くらいで1人分ちょっとくらい。コストから言うとものすごく逆になる。分権の中で住民に身近なところでの処理ということでやむを得ないと思うが、県の職員も行革の取り組みの中で、例えば建築の技師の削減などが見えてこないという話がある。(市町村と県が)一体となって権限委譲で(成果を)住民に見えるようにしないといけないと思う。 ○栗東町 今日初めて出席した。分権型社会で事務の流れをどうするか、あるいは事務委譲といった問題で、最初にご案内いただいたときに期待をしていた。これは随分変わるんだなと予測していたが、先ほどからの通りそんなに(委譲権限が)ないそうであり、期待はずれだなと。原因は何かと考えると受ける側の自治体も不安があるし、県の方にも委譲することにより適切に運営できないのではと、そういうことが両方であり、これを取り除く努力をしないと進まない。もう少し違う方面から考えると、一番困っている末端の自治体は住民の意見を聞いて、許可を得て(捕獲を)やろうとするとサルはもういない。そういうことが一番基本。事務を早くする、緊急の場合は即実行に移して、後ほど報告するというように改善しないと、いつまでも許認可の縄張りで動いていくということだと、困るのは住民。そういうことを考えないと、いくら行革だ地方分権だということを大きな課題にしても、そこが改善されないと進まないと思う。したがって、まず事務の流れをもっと早くするということと、書類数をもっと少なくする。書類をつくるには、設計書をつくるとか計画書をつくるとか金がたくさんかかる。そういうものももっと簡略になるように、職員がつくったものでも県で十分内容がわかるはずだと思う。それをコンサルを入れて何百万かけて、初めて審査してもらえるという流れがある。そういう流れも大きな原因になっている。そういうところを、事務委譲とは別のところで、県の行革で改善してもらいたい。 ○中主町 権限委譲という行政改革のためのことを検討されて、各市町村に委譲すべきものとあるが、挙がっている項目をズーッと見ると、枝葉末節の簡便な事務だけ。それぞれの市町の事務能力の範囲でできるものということで検討されているが、考えてみると、委譲することによって支障の少ないものを市町村に委譲されると、県はスリムになるが、我々は細かな事務をいただいて市町村の事務の上にさらにこうした事務が重なってくる。権限委譲と行政改革をどう整理していったらよいのかという点で戸惑っている。小さな届出なり許可もおろそかにするとそれぞれの事務が乱れるので、この程度でやっていくしか仕様がないが、我々として期待した効果を見出せない。それぞれのお話のように、大多数は概ね妥当と妥協されている。いわゆる市町村が大きなもので独自にやりたいものは委譲していただけないので、期待はずれの面が大きい。 ○甲賀町 今度の権限委譲は、財源を伴わない権限委譲と違うのかと思う。今津町の話にもあったように、各町村は大変な中で取り組まないといけないので、ぜひ財源面で県と協議を十分にさせてもらいたい。 ○安土町 市町村は県と違い、地域住民と密着している。許認可で頼まれたときに断りにくい部分もあり、今までは県の指導があるので難しいという断り方をしてきたが、(権限が)市町村に降りてくると、それができなくなる。市町村では町民を納得させて、いかにNOと言える職員体制を確立していかなければならないかと思う。そのためには、隣接市町村との情報交換が必要。許認可に来る人は、隣の町の名前を挙げて、そっちの町は許可しているのに何で安土はダメか、という話はよくあるので、県で一本にまとめてもらっているときには良いが、町村に降りてくると、隣接市町村で常に統一して情報交換をしないといろいろトラブルとなる。県としても情報交換、指導の体制を確立してほしい。蛇足だが、昨年から県で職員交流事業をされたが、今年度職員を1人派遣しようかとしていたが、県事務所と相談すると、今のところ逆指名はできないと聞いた。それでは意味がない。プロ野球のドラフト制度でも逆指名があるので、町としてはこういう勉強をしてほしいから職員を送りたいという願いがあるので考慮いただきたい。 ○五個荘町 すでにいろいろお話しいただいた。概ねそういう話になる。権限委譲になると、全体的にやむを得ないということ。五個荘もあくまで諸手を挙げて賛成するものではない。時の流れがあり、長い間の課題もある。財源関係を一番心配している。もう一つは、市町村の職員を増やすことができない中で仕事を増やすと、どうしても職員に相当な無理を生じる。1人2人定員を増やそうとしてもなかなか増やしてもらえない。そういうことで、財政面、人材面に不安を感じている。小さな市町村にとっては、例えば土木でも見積をするとしても設計関係の専門職がいない。5、6年いても、次の年にはまったく畑違いというか、福祉関係とか住民関係に異動をしなければいけない。そうすると新しい全然経験のない者が建設課あたりに異動する。そういった専門的な職員がいないということからすると、先程来あったように、権限委譲の中で専門的な知識が必要な場合、大変苦慮するとの心配がある。時の流れがあるが、最小限でお願いしたい。 ○豊郷町 先ほどから言われているとおりだが、弱小町村はものすごく不安を感じており、この辺は県の方々もご心配されていると思う。今後も十分な配慮をお願いしたい。 ○五個荘町 もう一点だけ。こんなことを言うと失礼だが、国は県へ、県は市町村へ権限委譲をする。市町村はその下がない。市町村は膨れるばかりだということを念頭に置いてほしい。 ○大津市(部会長) 大変率直な意見をちょうだいした。多分他の市町村は、大津市は所帯が大きいので大丈夫だろうと思われるかもしれないが、決してそうではない。権限委譲については、定員管理は、まさに定数条例を改正するということが非常に困難な現状。やはりスリム化という行政改革の命題があり、それと権限委譲との兼ね合いをどう付けるかが課題と思っている。まず介護保険が地方分権の試金石だと言われているので、指を指されることがないようにと対応している。先ほど近隣市町村との情報交換が必要という話があったが、明日、都市助役会で介護保険の保険料の問題を情報交換をする。介護方針が決まればそれぞれの市で試算ができる。7市で安いところと高いところがでると、まさに住民から非難が出る。サービスをする前に、お互いに情報を交換しながら協議をしようという提案があり、明日協議をすることになった。地方分権ということで、それぞれの市町村が自分の市、町、地域を意識するようになってきた。分権の時代の貴重な現れでないかと認識している。ただ、先ほどからの話のように、市町村に権限が降りてきたときに県の役割はどういうところであるのか。国は外交、防衛というお話があるが、県はどういうかたちで役割を果たしていくのか。県が段々スリム化すると、県の存在意義が薄くなる。今回の県からの権限委譲の提案は、栗東町の言うように大変期待はずれということ。大津市でも今、新総合計画をつくっているが、国土利用計画を策定するのに、できるだけ緑地保全にしていこうとしている。緑地保全区域と環境形成区域を定め、国土利用計画を定めようとしているが、山手の調整区域で何の規制もかかっていないところが開発されようとしている。これを何とか開発しないようにしたい。そうなると、自然保護法か、風致地区にするか公園法をかけるのか、こういうことをしたいが、これは県の許可権限。大津市長がいくら言っても県の決定を待たなければならない。もちろんそうして行くが、国土利用計画にまとめるのは、そういう規制は県と協議を進めますとしか書けない。議会に提案したときに、地方分権時代に何だと、まちづくりをするのに県と協議をしないといけないのかという議論がこれから起こってくるだろうと思う。そういう意味で、もっともっと腹を打ち明けながら、折角のこの協議会で、各市町村の助役が県と議論の場をつくってもらったので、こういう県との議論の場はこれからますます必要になってくる。県と市町村は対等だと言われるが、なかなか言われるようにはならないと思う。そういう意味で、忌憚のない意見交換の場はこれからますます必要になる。地方分権一括法も通り、これから地方の時代といわれる中、市町村が一本立ちをしていかなければならない。その中で、我々も自らが努力をして律していかなければならない部分があると思う。自分自身の問題として捉えている。大津市の現状はそういった状態。県総務部次長は何かないか? ●県総務部次長こういう機会に発言機会を与えられてありがとうございます。たくさんの話を聞かせていただいた。県においても財政が厳しく、何とか来年度の予算は組めるが、再来年度以降はわからないという非常に厳しい中でやっている。今日の話では、全般的に権限委譲に対する財源面と人材面の不安を各市町とも言っていた。確かにそれはあると思う。財源については、交付金対応をさせてもらおうと思っている。人材の専門性についても、いろんな機会で情報提供をしていかないといけないと思うし、研修の機会もしかるべく対応しなければならないと思う。一般的に地方分権を進めていく中で、市町村に対する期待は高く、求められる役割は大きいと思うので、県も財源的に厳しい中で対応したいし、環境整備や人材育成についても努力していきたい。いきいき新自治交流など人材育成でいくつかご提案があったが、人事課に話をしておく。全般的に、県の方から権限を押しつけられているとか、やられて仕方なくとかいう受け身の考え方でなく、今、助役さん方の言われたように、少し意識を変えていただき、自ら積極的に地域のことはやっていくんだと頑張っていただければと思っている。全体的に感じた話として、県が一方的に楽になって行っているというのは誤解だと思う。権限委譲についても枝葉末節が多いという話があったが、もしそのようにお思いであれば、こういう場であるので、ドンドン必要な権限を言ってきてほしいと思う。今回は、枝葉末節的なものだけだったが、他の部会で抜本的な意見が出されているかもしれないが、折角のこういう機会を通じて、オープンな場で議論をして、必要な権限があれば出してきてほしいと思う。 ○大津市(部会長) 企画県民部次長は何かご感想は? ●県企画県民部次長確かに弱小町村ということでそれぞれ心配をされている。我々県側の心配ということと受ける側の心配ということがある。(市町村側では)なるだけ(権限を)受けたくないというのと、(県側では)ちょっと(市町村側が)頼りないというのがあったと思う。県でもいろいろと考えた中で、例えば消費生活の関係などは、効率ということも考えないといけないというので県に残した。消防の関係もいろいろあるが、よその県の状況をいろいろ調べると、一括やっているところもあるので、大体委譲できるのかなと思う。県でも真剣に考えている。こういう議論を続けて勉強していきたい。 ○大津市(部会長) 貴重なご意見を皆さんからいただいた。先ほどからのお話の通り、今提案されている権限だけが議論されているわけではない。他の部会もあり、協議会もある。これから市町村でこういう権限が必要だということであれば、ドンドン申し出ていただき、議論する必要があると思う。平成13年4月からの権限委譲の問題だけではない。今後いろいろな仕事を通じて、こういう権限を市町村に降ろしてほしいというご提案があれば、事務局に随時提案をしていただきたい。
(文責・滋賀県総務部新行政システム推進室)
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