
第11回 棚田シンポジウム 開催報告
開催概要報告
2009年12月23日(水・祝)、野洲市文化小劇場にて、「第11回棚田シンポジウム 地元の悩みを共有し、これからの棚田保全活動を探る」を開催しました。年の瀬が迫る中、100名を超える方々にご参加頂きました。本当に多くの方々にご参加頂き、これからの棚田保全活動について熱心に議論されたシンポジウムとなりました。
シンポジウムの趣旨
本シンポジウムでは「しが棚田ボランティア制度」(平成16年度〜)と「しが棚田トラスト制度」(平21年度〜)の両制度による作業・資金面のサポート体制づくりから、今後の棚田保全活動の展望を考えることをテーマとして開催されました。
特に棚田保全活動の活動継続のための課題や、棚田地域の現状について、このシンポジウムの場を通して共有できたのではないかと思います。今後の棚田保全活動のあり方について新しいアプローチを探れたのではないでしょうか。 また、例年実施している棚田米アピールのための棚田米サンプル配布も行いました。参加者の方には、それぞれの地域の棚田米を味わって頂けたのではないかと思います。
しが棚田トラスト制度の募金活動も行い、合計38,000円の募金が集まりました。
シンポジウム冒頭に、本年度に実施された「田んぼだいすきふるさと農村こども絵画コンクール」の優秀作品の表彰式が行なわれました。
若林讓(県農政水産部農業振興課課長)が受賞作品の講評を行い、知事賞、県教育長賞、農政水産部長賞、滋賀県土地改良事業団体連合会会長賞、滋賀県土地改良事業団体連合会湖南支部長賞が授与されました。
会場後方には受賞作品が展示され、多くの参加者が観賞しました。
【話題提供】黒田 末壽(滋賀県立大学人間文化学部 教授)
「地域づくりに生かす棚田保全活動−手法の発見と活動へのつなげ方」
話題提供は焼畑農法や牛耕などの昔からの農法を復活させるために取組を行うなど、農村地域において実践的な調査研究を進めている、滋賀県立大学人間文化学部教授 黒田末壽氏からのお話でした。タイトルを「地域づくりに生かす棚田保全活動―手法の発見と活動へのつなげ方」として、各地域の先進的な農地保全の取組について事例を元に地元に必要な要素や活動展開のための視点などについて話題提供をいただきました。
黒田教授からの話題提供を受け、パネルディスカッションは、「棚田保全活動の課題と今後」をテーマに、パネリストの取組に関する情報交換と、これから目指すべき棚田保全活動について議論し、意見の発信を行ないました。
コーディネーターには、話題提供に引き続き黒田教授お願いし、静岡県からは地元企業も巻き込み活動を行う杉山 惠一氏(しずおか棚田・里地くらぶ 会長)や、滋賀の棚田で取れたお米を「棚田米」として販売する中崎 義志晴氏(上田米穀店大阪営業所 所長)、しが棚田ボランティアの参加地域からは西村 義一氏(平尾 里山・棚田守り人の会 顧問)と福井 敬一氏(熊野ワークス企業組合 理事長)、また滋賀県から若林 讓 氏(滋賀県農政水産部農村振興課 課長)の5人が、それぞれの立場から棚田保全活動の課題と今度について意見を出し合いました。
パネルディスカッション冒頭では、それぞれのパネリストが自らのフィールドでの活動を紹介し、それぞれが抱えている課題を出し合いました。
杉山氏からは、静岡県で取り組むしずおか棚田・里地くらぶや、一社一村しずおか運動をとおしての成果や課題についての話があり、若林氏から、滋賀県がこれまで進めてきた棚田保全活動についての話がありました。
また中崎氏からは、消費者と棚田をいかに結ぶのか、そのことを棚田地域の保全にいかにつなげるかについて経験に基づいた話を頂くことができました。
西村氏、福井氏からは、棚田ボランティアを受入れ、棚田地域の保全を進める地元として、地元の現状を織り交ぜお話を頂くことができました。
会場からも活発に意見がだされ、棚田地域の今後を考える非常に有意義な会になったと思います。