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- 更新日:
- 2011年10月31日


第47回 水口囃舎のみなさん
今回は、水口囃舎の皆さんと対話を行いました。
会は2001年8月に創設され、滋賀県指定無形民俗文化財である水口曳山祭で登場する曳山の上で演奏する「水口ばやし」の保存伝承活動を行われています。
メンバーは10代から40代の比較的若い世代の男女の方が約10名です。
甲賀市内・滋賀県内に関わらず、各地での演奏活動や伝播活動を精力的に展開されています。
《水口囃舎の皆さんから》
取組のきっかけなど
地元の出身で子どもの頃からお囃子が大好き。伝承というのは技術だけではなく、その根底にあるものを伝えていかなければならないと思っている。楽譜による演奏と我々が行っている口伝による演奏では奏でる音色が違ってくるし、そこには日本独特の間(ま)というものが表れる。
- 水口ばやしを知らずに結婚を機にこちらへ来た。初めてこのお囃子を聞いた時には私が演奏するのは無理だと思ったが、このお囃子をマスターしないと夫婦関係が成り立たないという環境の中で生活することで、今では伝える側の立場になった。
- 両親が水口出身であり、母親が家事をしながら口ずさむお囃子を聞いて育った。当時はお囃子の音色とは知らずに、大きくなるにつれてその音色に惹かれていき、ある日、母親の撮ったお祭りのビデオを見てこれかと納得し、一度習ってみようかという気持ちになって今に至っている。
- 富山県の出身で大学時代を金沢で過ごし、日本各地の芸能を研究するサークル活動に参加していた。創設当時の水口囃舎がサークルに教えに来てくれたのがきっかけで、野村代表についていこうと、滋賀県に就職口を探した。それぐらいこの水口ばやしは魅力があるお囃子であり、大太鼓だけの単調な音色ではなく、小太鼓、鉦、笛が相まったバランスのよさに惹かれた。
先端科学技術と体で覚える口伝、どちらも人間には必要なものである。人間には心のよりどころというものが何かないと生きていけないが、日本ではお祭りをよりどころとして集落がまとまってきた歴史がある。
会を維持するうえで苦労している点
現在は大津から通っているが、活動時間や場所が今後どうなっていくか心配している。
- 練習を継続していくことの難しさを感じている。町内でお囃子の稽古を小さい頃から手取り足取り教えてきてもらっても、小学校の卒業と同時にお囃子も卒業という雰囲気がある。中学校や高校に上がると勉強や部活で忙しくなり、その後、練習に戻ってきてもライフスタイルの変化をきっかけにまた離れていってしまうケースが多い。
- 自分が妻であり主婦であり囃子方なので、ここにいる子どもたちが囃子方として早く成長して伝承方に携わって欲しい。
- 町内の子どもたちが少なくなる一方で、子どもを取り巻く楽しみは多様化しており、せっかく、自町に曳山があっても練習に出てこないし、無理に連れてきても続かないといった傾向が年々強くなっている感じがする。
水口曳山祭は県の無形民俗文化財に指定されている。専門家からは、この囃子は古典芸能に位置づけられるものであり内容を変えてはいけないと言われており、我々は300年分の今をつないでいるという気持ちでもって、昔からの伝承方法で伝えていきたい。こういった方法をとることで逆に練習に来にくくなる子どももいるかも知れないが、それをどのように門戸を広げて、残していこうという意識をどうやって伝えるかが課題である。
県政への期待
今でも多くの方が祭を見に来てくださっているがより一層の広報を期待する。
- 県内外を問わず色々な祭があって色々なお囃子がある。よそのお囃子と共演する機会があれば、お互いに刺激にもなるし、勉強にもなる。
- 水口ばやしは、県外では非常に有名だが、逆に県内で知らない人が多い。このギャップを埋めるために発信する場を与えていただけるとうれしい。
《知事から》
対話を振り返って
- みんなで滋賀県のよいところを盛り上げて、じっくりと滋賀のブランド化に取り組んでいきたい。現在の滋賀県は、マスコミの調査でも外から見た場合に非常に存在感が薄い状態にある。これには私たち自身にも問題がある。東京あたりで出身地を問われて、「京都の近くから来た」と言っていないか。職員にはこれは禁句であり、「滋賀県から来た」と自ら発信せよと言っている。
- 今日は水口ばやしの価値を改めて教えていただいた。ユネスコの世界遺産で無形文化財の分野ができたのは、日本の提案であり、日本の無形文化財は世界的に見ても進んでいる。無形文化財(祭囃子)というのは、日本らしいすごく大事な伝統であり、国内より世界で評価してもらえるぐらい大事なものである。県としても汗をかいて次のステップへ進めるべく今日の宿題として受け止めさせていただく。

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