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更新日:
2007年7月10日

県民のみなさまとの対話

 知事とのふれあい 座ぶとん会議

第5回 小原学区自治会のみなさん

平成19年6月16日 甲賀市

《小原学区自治会について》

甲賀市小原学区自治会(小原小学校区の7自治会で構成)では、小原小学校児童と地域の人々が一緒に稲や野菜を育てる「ワクワク農園」活動を平成11年から継続して実施されるなど、地域と学校が一体となった人づくりに取り組まれています。

また、淡路島モンキーセンターとの交流(無農薬栽培のさつまいもプレゼントなど)が20年間続けられるなど、食べ物や命の大切さを子どもたちに伝えられています。

小原学区自治会と小学校の関係者のみなさんにお集まりをいただき、「地域と学校の連携による人育て」をテーマに対話を行いました。


《対話の概要》

【ワクワク農園活動について】

参加者:写真 知事がワクワク農園へ

  • ワクワク農園については、平成11年に教育後援会を立ち上げると同時に取り組んできて、10年近く継続してきている。
  • その中で、収穫祭などにすべての組織の人が参加し、地域と学校が一体となって、ものの大切さや命の大切さをそれぞれの立場の人が子どもたちに伝えている。
  • ワクワク農園の収穫祭では、子どもと一緒にお米をかしたりしている。

知事:

  • 「お米をかす」という言葉は、大事な滋賀県の文化的表現なので、言葉の意味が行動とともにわかるように当たり前のこととして、子どもに伝えていってください。

参加者:

  • 今の子どもは、同学年での関わりは非常に多いが、異年齢との関わりが学校内でもなかなかない。上の学年の子が下の学年の子の面倒を見るという機会がだんだん少なくなっているので、縦割り活動などでそういう機会をできるだけつくりたいと思っている。
  • ワクワク農園の活動では、地域のサポーターとの関わりの中で、その方々の有り難みとか、自分たちは地域で生かされているんだというような意識を子どもたちが持ってくれるんじゃないかと思っている。案外、子どもたちも地域の方をすんなり受け入れている。
  • ワクワク農園での体験というのは、原体験として非常に大きな意味を持つと思う。
  • 田んぼでとれたもち米を杵でつく体験や、畑で獲ったトマトやスイカをその場で食べられるという楽しみ、そういうワクワクする部分を子どもたちは体験したのではないかと感じている。
  • 収穫祭といったイベントをやることで、楽しみが増えていくのではないかと思う。
  • ワクワク農園を始めて間もないころ、自分たちも楽しみながらやっていこうという気持ちだった。まず自分が楽しまなければ子どもに楽しさが伝わらない。自ら進んで「これもしよう」と問いかけながら子どもたちと一緒にやっていこうと考えた。
  • 収穫の喜び、それが口に入ったときの感謝がつながって、子どもたちもやってきた満足感がある。「おいしかった!よかった!」と収穫祭で子どもに言われたら、われわれもうれしい。

【地域での子どもとの関わりについて】

参加者:

  • PTAの今年の活動テーマとしては、子どもを真ん中において、保護者・教職員・地域の方々みんなで関わっていただき、「早寝・早起き・朝ごはん」運動も含めて子どもたちを導いていただけたらなと思っている。
  • 子どもたちの登下校時には、朝の声かけ運動や帰りの「見守り隊」の活動として地域から巡回パトロールに来ていただいている。
  • 小川地区では、昨年、子どもが野猿に襲われる被害にあったので、スクールガードとして老人クラブ会員全員が関わって、毎日、子どもを家まで送り届けている。子どもからは、「何かと聞かれてうるさい」という声もあるが、それも含めて楽しくやっている。
  • この地域の伝統行事である「どんど」や「虫送り」などの行事を、ニュータウン地区も含めて行っている。少子化で子どもの数が少なくなっているが、子どもとともに伝統行事を守っていこうということで大人も関わってやっている。
  • 子どもたちと地域の人たちとのクラブ活動があり、昔遊びクラブや自然観察クラブがあった。ホタルの観察にも行ったことがある。
  • ワクワク農園も、当初は、水生生物の観察から始まった。そうすると水はどうなんやということになる。

知事:写真 座ぶとん会議の様子

  • 地域の伝統文化を継承していくことを掲げているが、「どんど」も「虫送り」も子どもを中心とした年中行事であり、是非とも続けていただきたい。自分の子ども時代に虫送りをしたという、そういう光景は、まさに原風景になって残ると思う。
  • 私は、「ホタルダス」というみんなでホタルを探そうという運動の呼びかけをしたが、参加した人の思い出を聞かせてもらうと、ホタルそのもの以上に、お父さん、お母さんと夜の道を歩いたという、そのことの方が印象に残っているという。大変大事な親子なり近所のふれあいかなと思う。
  • 田んぼがあるから、そこに水路も引いて、それでホタルもいてくれるということで、ホタルだけが独立しているのではなく、つながりがあるということが、今の話を聞くとよくわかる。
  • 小原学区では、お年を召した方から若い方まで本当に子どもたちとかかわる層が大変厚いということを改めて感じた。

【新しい学校に変わって】

参加者:

  • 校舎が新しくなってから、子どもたちの雰囲気、学校の雰囲気も変わってきた。一人ひとりの活動が保障され、学級(18〜23人)で何かやろうとしたときに、一丸となってやれる雰囲気が見られるようになってきた。
  • 教室を半分にして、子どもたちが活動できる場があることがいい。作業中のものも置いておけるし、休み時間もできる。
  • 意識がつながるというのが大事で、その中で子どもたちがいろいろな疑問を醸し出してくる。そういう疑問を学習やいろんな場面で生かしていきたい。

知事:

  • 私は35人学級を言っているが、小原小学校は1学年が1クラスで18〜23人だと理想に近いですね。
  • 教室が、座るところと活動するところがあるというのは大きな効果があるでしょう。
  • 活動空間があって、子どもたちのやる気とか人のつながり方をサポートできるのであれば、少しお金がかかっても大事じゃないかと思う。
  • まず疑問を持つことが学びの出発点だと思う。その現場の疑問が、農園からも学校の行き帰りでもたくさんある。そのあたりすばらしく奥の深い学習をしていただいている。

【公民館の活動について】

参加者:

  • 子どもの居場所として、不登校の子どもたちが公民館に来られるようにした。また、夏休みと冬休みには公民館を開放し、子どもたちの居場所としている。
  • 公民館では、スリッパの脱ぎ方なども、子どもたちが社会性を身につけるよう声かけをしている。子どもを責めるのではなく、「次の人が気持ちいいだろう」という言い方をすると、人の痛みの分かる人間になってくれるんじゃないかなと思っている。

知事:

  • 公民館のおっちゃんが教えてくれた。それは地域の教育力として大事ですね。

【これからの地域と学校の連携について】

参加者:

  • 小原学区の教育後援会が信楽町で一番にできた。この伝統を守って、「自らの地域の子どもは自らの地域で育てていく。」ということを継承していきたい。
  • 地域の人々にももっと教室の中に入ってきていただいて、体験的な学習の充実を図り、自ら学ぶ力をつけていきたいと思っている。
  • 地域の田や山、川、商店、事業所などは子どもにとって教室であり、道は廊下であり、地域の人々はみな先生である。そして、小原学区全体が小原小学校である。」そういう思いで学校を作っていきたいと思っている。

【対話を振り返って】

知事:

  • 「自らの地域の子どもは自らが育てる。」まさに地域がまるごと学校であるなら、地域の住民の方がそのまま先生であるということだと思う。地域自身が教育力を持っているというのは、この小原小のようなことを言うのではないかと感心した。年中行事や自然そのものも活かしながら、地域が持っている潜在的な力を引き出して教育力を高めておられるのはすばらしい。
  • 「自分たちが楽しまなければ、子どもに楽しさが伝わらない。」という気持ちも大切である。自分たちが楽しみ、そこから自分たちが疑問をもって、子どもから教えてもらうこともたくさんある。一方的に教えるというのではなく、ともに学び合う、ともに育つということを日常的に実践していただいている。
  • 子どもたちが育つ施設がきちんと計画されていて、そこで先生も過剰な負担がなく、いつもオープンなワークショップスペースがあることによって、みんなが余裕を持って学びの機会を深めていくことができるのではないか。
  • 本県の教育費は、全国的に見ても少なくはないが、世界的に見ると多くない。ヨーロッパなどではもっと教育費は多い。次の世代、日本の未来を考えるなら、子どもたちにきちんとした教育施設をつくらなければならない。改めて行政の役割を感じさせてもらった。
  • 小原小学校は、地域と学校がつながっているモデルとして、自信をもって各地に紹介させていただきたい。
  • 県庁の職員にも言っているが、「できるかできないか」ではなく、これは子どものためだと思ったら「やるかやらないか」である。「やるかやらないか」の精神で、みなさんの地域を一層もり立てていっていただけたらと思う。

写真 小原学区自治会のみなさんと 知事を囲んで

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