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更新日:
2007年12月5日

庁内放送知事談話

「全国豊かな海づくり大会」の経験を活かすために

皆さん、おはようございます。今日は、「『全国豊かな海づくり大会』の経験を活かすために」というテーマでお話させていただきます。

いよいよ師走、朝の冷たい風に冬の訪れを感じます。先日、湖北を訪れた際には、うっすらと雪を被った伊吹、そして、ひっそりとたたずむ奥琵琶湖の水辺には、カモやコハクチョウが元気な姿をみせてくれました。季節の移ろいと、滋賀の風景に埋め込まれた命の輝きを改めて感じることができました。これからさらに寒くなってきますが、体調管理をお願いします。

さて、先月の10日、11日に開催した「全国豊かな海づくり大会−びわ湖大会−」には、全国から約1,300人の漁業関係者が参加くださいました。大津港周辺のふれあい交流行事には2日間で5万人を超える皆さんがおこしくださいました。当日は県内企業のご協賛をいただき、地元の大学生らの出演によるステージなど、手作りの大会とすることができました。大会に先立ち、琵琶湖や周囲の山・川・里における環境や生態系の保全活動を「湖(うみ)づくり活動」とし、NPOや市民団体の皆さんに実践的な活動を行っていただいたことが、今回の大会の成功につながったものと思います。

大会と行幸啓にご協力いただいた1,100名を超える県職員の皆さん、2,000名を超える警察職員の皆さん、ありがとうございました。そして準備にあたっていただいた担当者の皆さん、本当にお疲れ様でした。2年をかけて準備した大会が、多くの人びとの力に支えられ、大会本部関係者からもお褒めの言葉をいただき、素晴らしい大会となったことに心から感謝します。予算的には厳しく、節約をいただきましたが、そのことがかえって皆さんの力を盛り上げたと考えております。

式典には、天皇・皇后両陛下のご臨席を賜るとともに、4日間にわたり県内を御視察いただくことができました。すでに皆さんもご承知のとおり、天皇陛下からは、ご自身が50年前にアメリカからお持ち帰りになったブルーギルの繁殖に心を痛めている、という大変真摯なお言葉をいただき、改めて外来魚の駆除や琵琶湖の再生保全に取り組む元気をいただきました。その一方で、「琵琶湖が見える、山が見えるということが、県民一体としての環境保全活動に重要ですね」という、とても示唆に富んだお言葉もいただきました。

琵琶湖を中心とする、一つの閉じた盆地水系に、私たちは暮らしています。そこで行われる私たちの営みの結果はすべて琵琶湖という鏡に映し出されます。かつて琵琶湖の富栄養化に伴う赤潮発生という琵琶湖の悲鳴を受け止め、石けん運動や富栄養化防止条例の制定に結びつけたように、今「見える距離」に琵琶湖やそこにつながる山・川・里を持つことは、環境問題を自分自身の問題、一人称の問題としてとらえるうえで、大変重要で、ありがたいことでもあります。今、琵琶湖では生態系の変化はもちろん、湖底の低酸素化など、地球温暖化の影響と思われる新たな変化、叫びが現れています。私は、琵琶湖は、世界中に今後現れるであろう地球温暖化の影響を予兆的に映し出す鏡であり、温暖化問題への小さな窓であるとも思っています。その対策にあたっては、未来ビジョンを確実に定めて、住民、産業界、行政が力を合わせて、施策化していく必要があります。「海づくり大会」を通じて培った、琵琶湖と山、川、里を結ぶ協働のネットワークを、漁業振興や琵琶湖保全だけにとどまらず、県全体の環境政策、そして、地域の元気づくりに活かしていきたいと思います。

ところで、現在平成20年度当初予算の編成作業を進めていただいておりますが、今後各部局において、市町や県民の皆さんに対し、より具体的な説明をしていただくことになりますし、当然厳しい反応が予想されます。

県の財政事情や行財政改革の目指す方向、財政危機回避に対する覚悟については、すでに私自身知事談話や幹部職員対象のトップセミナーでも話をさせてもらいました。各職場でも所属長を中心にしっかりと議論し、より深い共通の認識を持ってそれぞれの立場で対応していただくようお願いいたします。

行財政改革は、リストラや経費削減をすれば終わりというものではありません。財政危機の今こそ、マイナスをプラスに変える意気込みで、職員一人ひとりが何ができるのか、何が求められているのかを考え、県庁改革につなげてください。

本日から12月県議会が始まります。新幹線新駅問題の今後の方向や、造林公社の債務処理の問題をはじめ、先送りできない重要な案件がこの時期に集中しています。第一線で問題と向き合う皆さんのご労苦に報いるためにも、現在進めている行財政改革をやり遂げ、次の世代にツケを残さない県政を実現したいと、改めて強く思っております。20年、30年後の滋賀の未来のために今の苦労がある、と言う思いを忘れずに、それぞれの持ち場で、ここ一番の奮起を期待します。

今日の知事談話は、これで終わります。

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